ブロコリ サイトマップ | ご利用ガイド | 会員登録 | メルマガ登録 | 有料会員のご案内 | ログイン
トップ ニュース コンテンツ ショッピング サークル ブログ マイページ
aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
サークルオーナー: aoi32 | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 297 | 開設:2008.03.05 | ランキング:100(3927)| 訪問者:1352136/1889377
開設サークル数: 1238
[お知らせ] 更新のお知らせ
容量 : 30M/100M
メンバー Total :297
Today : 0
書き込み Total : 957
Today : 0
ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 131 HIT数 7718
日付 2011/08/29 ハンドルネーム aoi32
タイトル 愛しいあなたの誕生日に
本文


 
 



オフィス街にある高層ビルのエントランスホール。


すらりと美しい人が静かにたたずんでいる。

白いノースリーブのブラウスとふわりとしたブルーの花柄のシフォンスカート。

とてもシンプルな装いは 彼女のしっとりとした雰囲気をますます引き立たせてる。

形良くまとめられた艶やかな黒髪とほっそりとした肩が涼しげで
猛暑だった真夏の夜に爽やかな風が吹いてくるようだった。


退社時間を迎えたビジネスマンやOL達が 
ざわざわとビルの外へ向かって行く中 一人の長身の男が足早に歩いて来た。

完璧にスーツを着こなした端正なその姿に彼らは気づき 
自然とその男に通り道を開けてしまう。


このオフィスビルでいちばん有名な男 シン・ドンヒョク。

細身のメタルフレームの中で 黒い瞳が光る。

滅多な事では表情を変えたりしない冷やかな美貌を持つ男が
その彼女を見つけただけで 信じられないほどのやわらかな笑みを浮かべる。

 

「ジニョン!」


「ドンヒョクさん。」


「ごめん、待たせたかな。」


「いいえ。 わたしの方こそごめんなさい、突然電話して。」


真夏のひまわりのように明るく微笑む妻に ドンヒョクの気持ちも和む。


「いや、こんなに魅力的な奥さまから誘いを受けるなんて光栄だ。」


「わたしも こんな素敵なだんな様に付き合ってもらえて嬉しいわ。」


ジニョンはにこやかに微笑むとそっとドンヒョクの腕に両手を回す。

そして 彼の肩に綺麗な額を寄せる。

ふわっと彼女の黒髪からほのかな香りが漂ってくる。

 

二人はそのまま夜のソウルの街へ歩き出していた。

うっとりと・・ジニョンはドンヒョクと腕を組んだまま寄り添っている。

 

珍しいこともあるものだな

今夜の僕のジニョンはなかなか積極的・・・


いつもは恥ずかしがりやの妻の思いがけない行動に 思わずドンヒョクの口元が緩む。

 


「今日は・・お誕生日でしょう?」


「え?」


「忘れてないわよね? 昨夜は一緒にジュナのお誕生日祝いをしたものね。」


笑ったジニョンの黒い瞳が揺れている。

昨日は ドンヒョクより一日早く生まれた愛娘のジュナが1歳の誕生日を迎えた。


ああ、そうか・・ジニョンからの突然の誘いは・・そういうことだったのか


だから・・ね? 最愛の妻がからかうようにドンヒョクを覗き込む。


「今夜はドンヒョクさんと二人だけでお祝いしたかったの。」


ふわりと笑うジニョンを見て ドンヒョクは思わず胸が熱くなった。

だが、あえて彼は平然を装う。


「僕の誕生日なんて もう、どうでもいいのに・・」


「あら、あなたの奥さんはそんなに薄情じゃなくてよ。」


「ん?そうだったかな?」


「まっ、ひどいわ ドンヒョクさんったら。
 わたしがそんなに冷たい女に見える?」


「これは僕の失言だったかな。 
 そうだね、もうずっとジニョンには優しくしてもらってるよ。
 僕はそんな奥さまと一緒にいられて嬉しいよ。」


「わたしも・・こうして素敵なだんな様のお誕生日に一緒にいられて嬉しいわ。」


可愛すぎるジニョンの言葉に ドンヒョクは思わず彼女の肩を抱き寄せる。

 

一体、何度目だろう 

こうして ジニョンと出逢えた奇跡に感謝するのは・・

君と出逢って、恋に落ちて、かけがえのない存在だと気づいた

結婚して やっと手に入れた・・僕の半身


知ってるかい?ジニョン

僕は今でも思うことがあるんだ

こうしてジニョンと一緒に暮らしているのは もしかしたら夢ではないかと

こんな風に穏やかな気持ちでいられるのは 

きっと長い夢を見ているからなんだと

僕のことを必要としてくれる人がいる・・

そんな幸せなことには慣れてないから・・今でも不安なんだ

 

「ドンヒョクさん? どうかした?」

会話が途切れたことに ジニョンは不思議そうにドンヒョクを見つめた。


「いや、何でもないよ ジニョン。」


「そう?」


「うん、何でもない。」


やわらかく微笑んだドンヒョクを見て ジニョンも安心したように笑った。


「じゃあ、そろそろ行きましょう。
 えっと・・最初はソウルの街をいろいろ歩いて回って・・
 バースデープレゼントは何がいいかしら?
 ドンヒョクさんに似合うものを選んでプレゼントするわ。
 もっともっとお洒落で素敵なだんな様になってね。」


ジニョンが目を輝かせてドンヒョクを見つめる。


「それから 63ビルのスカイラウンジに行って
 ・・以前に一緒に行ったわよね? 
 シャンパンで乾杯して 綺麗な夜景を見ながらお食事して
 久しぶりにドンヒョクさんとデートするの。」


「・・・・・」


「・・気が進まない・・かしら?」


自分のお喋りに対して また黙ってしまったドンヒョクを見てジニョンは不安になった。


 

「ばかだな、ジニョンは そんなことあるわけないじゃないか。」


ドンヒョクはやわらかく微笑むと またジニョンの肩を抱き寄せた。

そして、彼女の髪にそっとキスをする。

ジニョンはくすぐったそうに肩をすくめると、ぱっと顔を輝かせた。

 

「良かった! ありふれたデートコースだから
 ドンヒョクさんが嫌がったらどうしようかと不安だったの。
 でも、わたしにはこのくらいしか思いつかなくて・・」


「僕はジニョンと一緒ならどこでも楽しいよ。」


「嬉しいわ。」


「カルククスとマクドナルドは このデートコースには入れなくていいのかな?」


「もうっ、意地悪ね わたしのだんな様は!」


ジニョンは軽くドンヒョクを睨むが、すぐにぷっと吹き出した。

ドンヒョクも一緒に笑いながらうつむいた。


ああ、そうだ・・

この笑顔は本物なのに

夢であるはずがないのに

ばかなのは・・僕の方だ・・

 

ゆっくりと顔を上げたドンヒョクの眼差しは優しさに満ち溢れていた。

彼はジニョンのほっそりとした肩を引き寄せると、その大きな胸の中へ閉じ込めた。

 

 

 


 ―― 63빌딩 (ユクサムビル) スカイデッキ ――

 

目の前に宝石を散りばめたような美しい夜景が広がっている。

この60階の超高層展望台からは 漢江を眼下に見下ろしながらソウル市内を一望できる。

 


「ドンヒョクさん お誕生日おめでとう。」


スカイラウンジの窓際のテーブル席に座ったドンヒョクとジニョンは
揺らめくキャンドルの炎を挟んで シャンパングラスを軽く合わせた。


「ありがとう、ジニョン。
 ・・・そう言ってもらえるのは 今年で4度目かな?」


「そうね。でも、あなたが何歳になったのかは知らないけど・・」


瞳をキラキラ輝かせながら答えるジニョンに ドンヒョクの口元に笑みが浮かぶ。


「うん、僕もジニョンの年齢は知らないな。」


「そうよ。紳士のドンヒョクさんはそんなこと知らなくていいのよ。」


二人は顔を見合わせるとくすくすと笑い出した。


「・・・3年前の今頃は 確かドンヒョクさんは仕事で日本に行ってたのよね。
 初めて迎えるお誕生日だったのに一緒にいられなくて・・。」

でも、ジニョンから こっちが照れるくらいの熱烈なラブレターをもらったね


「一昨年は・・家でお祝いをして そう、無謀にもわたしがお料理をして・・」

結局 ほとんど僕が作ったような気がするけどね

 

「去年はジュナが生まれて、バタバタして何もできなかったわ。
 ・・・ごめんなさい、ドンヒョクさん。」

ジニョン、それは・・・

 

「・・だから・・今年はちゃんとお祝いしたかったの。
 ドンヒョクさんに 生まれてきてくれてありがとうって言いたかったの。」


「ありがとう、ジニョン。とても嬉しいよ。」


「ドンヒョクさん。」


「でも少し違うかな。・・僕は去年もジニョンにはちゃんと祝ってもらったよ。」


「え?」


「君は ジュナというかけがえのない宝物を 僕にプレゼントしてくれたじゃないか。」


「ドンヒョクさん・・。」

キャンドルに照らされて、ジニョンの瞳が揺れている。


眼鏡の奥のドンヒョクの瞳は じっとジニョンを見つめている。


どうしたんだろう、僕のジニョンは
いつもより沈んでいるように見えるのは気のせいなのか?


あの・・ね ドンヒョクさん

ジニョンは戸惑っている。

あの・・その・・何て言ったらいいのかしら

 

「・・そんな風に遠慮がちなジニョンも 
 9月になれば 以前のように凛としたソ支配人に戻れるのかな。」


「え?」


「育児休暇も終了して いよいよ職場復帰だね。」


「・・ごめんなさい・・」


「何が?」


「だって・・またドンヒョクさんに迷惑をかけてしまうから・・
 あなたの奥さんとして十分な事をしてあげられなくなるし
 ・・きっと また、すれ違いの生活に戻ってしまうわ。」


「そんな事を心配して感傷的になってた?」


「だって・・・」


「忘れたのかい?ジニョン。」


「え?」


「前にも言っただろう? ジニョンはそのままでいいって。
 それに、君が来られないのなら僕が行くまでだと・・」


「ドンヒョクさん。」


「また以前のように ソウルホテルに行く機会が増えるだけさ。
 ホテリアーのソ・ジニョンに会いにね・・」
 

今までの2倍? いや、3倍・・・5倍かな

何しろジニョンのいないホテルなんて何の興味もなかったから・・

 

ソウルホテルの理事らしからぬ不謹慎なことを考える シン・ドンヒョクは
くすくすと軽やかに笑い出した妻の笑顔を見て満足していた。

そして 制服をすっきりと着こなしたソ支配人が
うっとりするほど美しく颯爽と歩く姿を想像して 
また楽しみが戻ってくるんだなと やわらかな笑みを浮かべた。

 

 

二人のワイングラスがまた小さな音をたてた。


「今日はあなたのお誕生日なのに わたしも素敵な贈り物をもらったみたいよ。」


「それは良かった。
 ジニョンを甘やかすのは僕の趣味だからね。」


「ドンヒョクさんったら・・・
 結婚して3年もたつのに まだ奥さんを口説くの?」


「もちろん。」


「いつまで口説くつもり?」


「・・・永遠に・・
 永遠に 僕はジニョンを口説き続けるよ・・」

 

誰よりも愛しい恋人にやっとめぐり逢えた時のように ドンヒョクは微笑んだ。


恥ずかしそうに頬を染める妻が可愛くて 思わずドンヒョクは立ち上がった。


そして“愛してる”の言葉とともに 最愛のジニョンからのプレゼントを唇で受け取った・・・。

 




















お誕生日おめでとうございます。
ヨンジュンさんにとって 愛に満ちた素敵な一年になりますように・・・






前の書き込み 君に会える朝 前編
次の書き込み ドンヒョクのおもてなし ― W...
 
aoi32
私も負けないくらい(^_^.)お返事が遅くなってごめんなさい。ゆきさん、ありがとう。ドンヒョクは永遠でーす♪ 2011/11/20 22:43
ゆき☆
やっぱりホテリアーのドンヒョク、最高です。かなり遅くなってのコメントでごめんなさい。 2011/09/21 06:04
aoi32
お誕生日に新作をお届けできなくてすみませ~ん(^_^.)ヨンkissさん、いつもありがとう~♪ 2011/09/15 22:07
ヨンkiss
ドンヒョクも愛するジニョンに素敵なBirthdayを祝って貰って良かったね(^^♪ 2011/08/30 01:42
 
 

IMX