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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 30 HIT数 8206
日付 2010/01/13 ハンドルネーム aoi32
タイトル 憧れのランチデート -2- 誰にも渡さない
本文

憧れのランチデート -2- 誰にも渡さない

 




新聞社の取材を受けるドンヒョク。


カメラのフラッシュにも慣れた様子で写真撮影。


記者の質問にも的確に答えるドンヒョク。


理知的で優雅な横顔…クールな瞳。


そう…クールなドンヒョク…?

 


クールなドンヒョクが、不意にオフィスルームの方を見る。


ついにジニョンを見つける。


驚くドンヒョク。


まるで、信じられないものを見たような顔。

 

ジニョンは無意識のうちに小さく手を上げて、ドンヒョクに笑いかける。


その一瞬で、ドンヒョクはやわらかな微笑をうかべ、少し照れたように横を向いた。


…あの仕草も好き…


ジニョンの心が揺れる。

 

ドンヒョクは記者達に何かひと言告げると、部屋から出てきた。


「ジニョン?驚いたよ! …何かあった?」

ドンヒョクの笑顔はそのままだった。


「ごめんなさい、黙って来て。
 今日は皆さんにお見舞いのお礼に来たの」

ジニョンがドンヒョクを見上げる。


「何だ、それなら迎えの車を出したのに」


レウォンは思わず吹き出しそうになった。


睨みつけるドンヒョク。


慌てて目をそらすレウォン。


「ジニョン、もうすぐ終わるから待ってて。 一緒にランチに行こう」


「ランチデート?」


「うん、今日は必ず行くよ」


「ええ」


微笑みあう二人…


「いいな~。俺も行きたいな」

レウォンは思わず呟いた。


その呟きは二人には聞こえない。


…というか、聞こえないふりをしていたのかも……。

 


取材に戻るドンヒョク。


レウォンはドンヒョクのいない隙に、ジニョンの近くに座った。


レオとヘヨンもジニョンを囲む。


「レウォンさん、お仕事は大丈夫なの?」

ジニョンは心配そうに聞いた。


「あ、はい。後はボスに確認してサインしてもらうだけですから。
 今はジニョンさんの話し相手になります」

明るく言ってのけるレウォン。


「おいおい、ボスに睨まれても知らないぞ」

今までの経緯を知っているレオはあきれている。


…まずいよな 本当に無謀な奴だ

ボスに殴られた事を忘れたのか?


レオはコーヒーを飲みながら、レウォンを見た。


「ジニョンさん。今度は俺ともランチデートしてくださいよ」


レウォンの大胆発言にビクッとするレオ。


「何言ってるの、レウォンさん。そんな台詞はお付き合いしてる彼女に言うものよ」

ジニョンは明るく、くすくす笑いながら言った。


「それが…最近、振られちゃったんですよ」


「まあ、そうなの?」


「はい、実は 俺、他に好きな人ができたので…
 そう言ったら 彼女に平手打ちをされました」

レオがコーヒーをぶっと吹き出す。


「レオさん!大丈夫?」

ジニョンがびっくりした。

「だ、大丈夫ですよ、ジニョンさん」


レオの胸はドキドキしている。

おいおい、レウォン やめてくれよ 心臓に悪い…


そのとき、レウォンの携帯電話が鳴った。


着信画面を見て、レウォンはびくっとする。


「うっ…ボスから?」


一同、シーンとして ガラス張りのドンヒョクの部屋を見る。


ドンヒョクがこちらを鋭い目で見ている。


「はっ、はい、カン・レウォンです。
 はあ? はっ、はい わかりました!」

レウォンは携帯を切ると、座ったまま床を足で蹴り
回転イスごと後ろに下がった。


「どうしたの?」

ジニョンは遠くに行ってしまったレウォンに声をかけた。


「ボスが、ジニョンさんの半径1メートル以内に近づくなって…」

渋々、言うレウォン。


またコーヒーを吹き出すレオ。


「まったく、人をばい菌みたいに」

レウォンがぶつぶつ言う。


真っ赤になるジニョン。


楽しそうに笑うヘヨン。


あきれたようにドンヒョクの部屋を見るレオ。


「ごめんなさいね、レウォンさん。
 わたし、レウォンさんは弟みたいだって言ってるのに、
 ドンヒョクさんは何だか気にしてるみたい」

ジニョンが困ったように言った。


「…弟…」

ショックを受けるレウォン。


ぷっと笑うレオ。


「弟なら近づいても大丈夫ですよね?」

レウォンは開き直ってまたジニョンの近くに寄って来た。


バターン!!!


その時、社長室のドアがすごい音をたてて開いた。


つかつかと足音をたてて、ドンヒョクがすごい勢いで歩いて来た。


「ジニョン!おいで!」


「ド、ドンヒョクさん?」


ドンヒョクはジニョンの手を掴むと、部屋の方へ引っ張って行った。


そして、またドアが勢いよく閉まった。


…残された3人は唖然としていた……。

 

 

 


「…シン・ドンヒョクさん、そちらの方は?」

中にいた新聞記者が驚いた。


「どうぞ、気にせずに取材を続けてください」

ポーカーフェイスのドンヒョク。


「ジニョン。悪いけど、ここに座ってて」

優しい笑顔のドンヒョク。


「ええ、わかったわ」

ジニョンはドンヒョクのデスクのイスに座ると 笑顔を向けた。


ドンヒョクが耳元で囁いた。

「もうすぐ終わるから 待ってて。…それから 今日も綺麗だ。
 愛してるよ、ジニョン」


ジニョンは頬を赤くする。


「…もしかして、シン・ドンヒョクさんの奥さまですか?」

記者がひらめいたのか顔を輝かせた。


「…そうですが…」

仕方なく答えるドンヒョク。


「それは素晴らしい! ぜひ写真を撮らせてください」


「お断りします」

即答するドンヒョク。


「それは、残念ですね。こんなに美しい奥さまなのに」


ドンヒョクの口元が微かに緩んだ。


…が、また冷たく言う。


「新聞社のビジネスに関するインタビューで
 僕の妻の写真が必要だとは思えませんが」

クールなドンヒョク。


「…確かにそうですね 失礼しました。…では、取材を続けます」


記者はきまり悪そうに言うと咳払いをした。

 

 

――――――

 

 

取材が無事に終わり、やっとエレベーターに乗る二人。


ついにランチに出かけるのだ。


ドンヒョクはなぜか、ぐったりしていた。


…疲れた… 何だか今日は変な体力を使ったような気がする

まったく、レウォンの奴…


「どうしたの、ドンヒョクさん?」

ジニョンが不思議な顔をして言った。


「あ いや、何でもない」


「それにしてもドンヒョクさん、すごく素敵だったわ。
 新聞社の取材なんて やっぱり、わたしのだんな様はすごいのね」

ジニョンがうっとりとドンヒョクを見つめた。


ジニョンの言葉に、あっという間に体力を回復するドンヒョク。

 


エレベーターを降りて、1階のエントランスホールを歩いて行く二人。


ドンヒョクはジニョンと手をつないでいる。


「あっ、あのね、ドンヒョクさん。
 オフィスビルの中を手をつないで歩くのはどうかと…」


「いいんだ、僕は僕の奥さんをみんなに自慢したいんだ」


「ドンヒョクさん」


ホールの真ん中で立ち止まる二人。


「…やっと ここに来れたね」

ドンヒョクがジニョンを見つめる。


「…そうね…」

ジニョンの大きな瞳が揺れる…そして微笑む。


「…え?」

ジニョンが驚いて声をあげる。


突然、ドンヒョクがジニョンを抱きしめたのだ。


「ド、ドンヒョクさん?」


「ジニョン、愛してる」


「だめよ…みんな見てるわ、ドンヒョクさん」


お昼時のオフィスビルの1階。


たくさんのビジネスマンやOL達が、遠巻きに二人を見ている。


しかも、彼女を抱きしめる男は このビルの中で一番有名な
若きエリート、シン・ドンヒョク。


「かまわない。ジニョンは僕のものだ…誰にも渡さない」


…レウォンには、もう触れる事さえ許さない…


ドンヒョクの激しい情熱に、とまどうジニョン。


その躊躇う彼女の視線の先に飛び込んできたのは
見覚えのある、スーツ姿の女性二人。


ドンヒョクの肩越しに見えるのは さっき、エレベーターの中で見た
ベージュとブルーのスーツ姿の美人OL二人だった。


その二人が驚いてこちらを見ている。

 


“でも、彼は結婚してるって噂よ”

“関係ないわ”

 


あの時の会話がよみがえってきた。


その時、ジニョンの中で 今までになかった感情が芽生えた。


「…そうよ、わたしはあなたのもの。
 そして…シン・ドンヒョクはわたしのもの」


ジニョンはゆっくりとドンヒョクの背中に手をまわし、抱きしめた。
ドンヒョクと同じように、強く、激しく…


そして、ジニョンはその感情が何かということに気づく。


ごまかすことのできない嫉妬と独占欲…

 


オフィスビルの真ん中で抱き合う二人。


ジニョンはドンヒョクの耳元で囁いた。

 


「…誰にもあなたを渡さないわ…」


 








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