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aoiルーム
aoiルーム(https://club.brokore.com/hollyhock)
aoi32の創作ストーリーを集めたお部屋です。 どなたでもご覧いただけます。 どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
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ホテリアー創作
妄想爆走!ホテリアー二次創作。                                                     大好きなドンヒョクと 可愛いジニョンの物語…
No 32 HIT数 8252
日付 2010/01/13 ハンドルネーム aoi32
タイトル ランチデートの後で ― 愛の逃避行 ―
本文

ランチデートの後で ― 愛の逃避行 ―



 


3人は仲良く(?)並んで歩いていた。


ジニョンの右側にドンヒョク、左側にレウォンが並ぶ。

 


「おい、レウォン。ジニョンに触るなよ」

低い声で言うドンヒョク。


「はいはい、わかってますよ」

渋々言うレウォン。


「ドンヒョクさんったら」

あきれるジニョン。

そして、困った人ね…とドンヒョクを見上げる。


ドンヒョクはさり気なくジニョンと手をつなぐ。


ジニョンは少し恥ずかしそうに笑った。

 


「こうやって歩いている3人って、周りから見ると何に見えるのかしら?」

ジニョンが楽しそうに言った。


「…仲のいい夫婦と、それを邪魔する出来の悪い弟…だろう?」


「…熱々の恋人同士と、それを邪魔する頑固な兄…じゃないですか?」


ジニョンの頭上で、男二人の視線に火花が散る。

 


「…魅力的な彼女と、その彼女を愛する男二人って感じかしら?」

ジニョンが明るく言った。


「!!!」

「!!!」


無邪気なジニョンの言葉に固まる二人。


「…やだ! どうしたの、二人とも 真剣な顔して…
 もう、冗談よ! 決まってるでしょ?」

ジニョンが驚いて言った。


「ジニョン、冗談でも そんな事言うのはやめてくれ」

「そうですよ、ジニョンさん。 あ~、びっくりした」


動揺する男二人。


「ごめんなさい、…そうね 
 レウォンさんには好きな人がいるんですものね?」

ジニョンが思い出したように言った。


「あ…」


「その人にレウォンさんの気持ちが伝わるといいわね」

ジニョンが微笑んだ。


「……」

レウォン何も答えることができなかった。

 

何も知らないジニョンの言葉は、ドンヒョクを困惑させる。


少しの戸惑いと、微かな不安。


それを否定するように、ドンヒョクの気持ちに熱い炎が燃え出す。

 

 

 

 


オフィスビルの前にレオが立っていた。


お、今日はちゃんと帰ってきたな


レオはニヤッとして前方を見つめた。

 


「…あ、レオさ~ん!」

レウォンが先に走ってきた。


「何だ、レウォン もしかして、ついて行ったのか?」


「はい」


「何て命知らずな奴なんだ」

レオはつぶらな瞳を大きく開けて驚き、あきれる。


「レオさん、もしかして出迎えですか?」


「そうだ、また逃げられたら大変だからな」


「は?」

 


レオとレウォンがドンヒョクを見る。


ドンヒョクはふっと笑うと、レオに向かって軽く手を上げた。


そして、明るく言ってのけた。


「レオ、3時間ほど外出してくる」


「は???」


「行くよ!ジニョン」


「え???」


ドンヒョクはジニョンの手をつかむと、レオとレウォンに背を向け走り出した。


「ボス!!」


「ジニョンさん!!」


呆然と立ちすくむ二人。


気がついた時にはもう、人ごみに紛れドンヒョクたちの姿は見えなかった。

 


「…ボス…ジニョンさん…」

レウォンは唖然としている。


「ボスの奴、またやりやがった!…何が外出だ!!!」

レオが叫ぶ。


「逃げた… ウソだろ?」

レウォンはまだ信じられない。


「大体、レウォン! おまえが悪いんだ。あの二人について行ったから!
 それでボスは強行手段に出たんだ。」


「そんな~」


「わかった。今日の仕事はおまえにもやらせてやろう。
 ボスの代わりにこき使ってやる。行くぞ」

諦めが早いレオ…もう慣れている。


「え~、レオさん。勘弁してくださいよーーー」


「甘い事言ってるんじゃない!グズグズしてると今日中に帰れないぞ」


レオに引きづられるように、オフィスビルに入って行くレウォン。


「ジニョンさ~ん!!!」


嘆くレウォンの声が響いていた……。

 

 

 

 


ソウルの街を手をつないで走る二人。


通りすがりの人々が驚いて二人を見送る。


「ド、ドンヒョクさん 待って! くっ、苦しい!」

ジニョンが悲鳴をあげた。


その声に、やっと走るのをやめるドンヒョクは
少し息をはずませジニョンを見つめた。


「…ごめん、つい夢中で…」

ドンヒョクは、とても苦しそうに呼吸をしているジニョンをそっと抱き寄せ
背中を優しく撫でた。


「ドンヒョクさん。…お仕事はいいの?」

息も絶え絶えにジニョンが言った。


「大丈夫だよ。 今日はちゃんとレオに許可を取っただろう?」


…あれが許可なの?


「レオはわかってるさ。
 ジニョンの事になると僕がどんな行動をとるかってぐらい。
 …さあ、行こう。」

ドンヒョクはまたジニョンと手をつないだ。


「どこへ行くの?」


「二人きりになれる場所」


「ふっ、二人きりって…」


「今、ジニョンが考えた場所で正解だよ、たぶん」

ドンヒョクがやわらかく微笑む。


一瞬で真っ赤になるジニョン。

 

 

 


スーツのジャケットを脱ぎ、ネクタイを解いて抜き取ると
ソファに無造作に投げる。


そして、腕時計を外し、サイドテーブルに置く。


そんなドンヒョクの仕草に見とれるジニョンだったが
はっと気づいて、慌てて首を振った。


「…やっぱり…いけないと思うの…」

「何が?」

ドンヒョクはジニョンを見つめた。


「こんな昼間に…あなたはお仕事があるのに…」

ジニョンは躊躇いの表情を見せる。


ドンヒョクは静かにジニョンの後ろに回ると
彼女の首からプラチナのネックレスを外す。


「…今は外出中。
 そして、ホテルの部屋で、ミスター・シンがミセス・シンを抱く。
 …それのどこが問題なの?」

ドンヒョクはそんな台詞をさらっと言える。


たちまち赤くなるジニョン。


ドンヒョクはふっと笑うと、後ろからジニョンを抱きしめた。


そして彼女の甘い香りを胸いっぱいに吸い込んだ。


「早くジニョンと二人きりになりたかった…
 そう思うのはいけないことなのか?」


ドンヒョクはジニョンの髪をかき上げ首筋にキスをする。


「あ…」

ジニョンの体は電流が走ったように痺れてしまった。


「…わたし また、あなたの仕事の邪魔をしてしまったのね…」

ジニョンが悲しそうに言った。


「ジニョンのせいじゃない。 僕が好きでしてるんだ。
 それに、ジニョンが思ってるほど大したことじゃないよ」


「え…?」


ドンヒョクはジニョンの白いワンピースのファスナーを少し下げる。


彼女の白い背中があらわになると、ドンヒョクは首筋から 肩、背中へと
キスを移動させていった。


「ドンヒョクさん……」


ジニョンは彼の熱い唇にまた痺れ、立っていられないような気がしてきた。


「ジニョンを失うことに比べたら、本当に何でもないんだ」

顔が見えないドンヒョクの声が切ない。


「…なぜ そんな事を言うの?
 わたしはあなたから離れたりしないわ。
 わたしはあなたのものなんでしょう?」


ジニョンの胸の奥がきゅんとする。


たまらなくドンヒョクの顔が見たくなって、ジニョンは振り返った。


ドンヒョクの深い、深い 吸い込まれそうな黒い瞳がジニョンを見ていた。


「…ジニョン 僕は……」


ジニョンはドンヒョクにそっと唇を重ねた。


「ドンヒョクさん。不安にならないで… わたしにはあなただけよ…
 そして あなたはわたしのものよ… 誰にもわたさないんだから」


ジニョンが潤んだ瞳で見つめた。


「ジニョン…」

  
ドンヒョクの瞳が揺れる。

 


「…本当は… わたしも早く二人っきりになりたかったの…」

 


ジニョンは震える手でドンヒョクのシャツのボタンを外していった……。






 

 








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