ブロコリ サイトマップ | ご利用ガイド | 会員登録 | メルマガ登録 | 有料会員のご案内 | ログイン
トップ ニュース コンテンツ ショッピング サークル ブログ マイページ
Milky Way Library
Milky Way Library(https://club.brokore.com/sunjyon)
「Hotelier」にインスパイアされた創作(written by orionn222)の世界です
サークルオーナー: Library Staff | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 732 | 開設:2008.11.22 | ランキング:51(8198)| 訪問者:141174/418585
開設サークル数: 1238
[お知らせ] 更新のお知らせ
Imagination
Cottage
Private
Congratulations
Gratitude
容量 : 39M/100M
メンバー Total :732
Today : 0
書き込み Total : 898
Today : 0
D&J


こちらは、ドンヒョク&ジニョンを中心としたお話の部屋です。
私なりに想像した二人のその後・・・というお話になります。 婚約時代から、結婚後、ファミリーのお話・・・とありますが、時系列がばらばらだったりして、読みにくい一面もあると思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。
No 173 HIT数 1405
日付 2009/03/04 ハンドルネーム Library Staff
タイトル かれんのつぶやき 「突然変異」
本文
かれんのつぶやき 『突然変異』









「すごーい、またかれんがトップよ」

「わー本当だ!おめでとう。かれん!」

「入学以来ずっとトップじゃない!すごいわ、かれん!」

「ありがとう」


まあ、この程度の実力テストじゃ、当たり前の話だけど・・


「ねぇ、やっぱりかれんは高校では理数系に進むの?」

「かれんは数学とか理科が得意だもんね」

「あっ、英語は完璧だったわね。じゃあ、国際科のある高校に進学するとか?」

「まだ、決めてないけど・・」



そうね・・進路決定はこれからの人生において、最重要事項よ。

将来の為にも慎重に決断しないとね。

まあ、大学はハーバードと決めているけれど・・



そう、私の最終目標は父さんのような実業家になることですもの。

頭脳明晰で沈着冷静。クールでスマート、その上容姿端麗とくれば、あらゆる意味で理想的

といっても過言ではないでしょう?


父さんは、今、出張中だけど、帰ってきたら、相談してみよう・・・



「ただいまー」

「あら、かれん・・お帰りなさい・・ええ・・今、かれんが帰ってきて・・・」


母さん、電話中?


「ええ、こちらは変わりないわ。皆元気よ。心配しないで・・・ドンヒョクssiこそ・・」」


どうかしたのかしら?

なんだかちょっと深刻な口調で話す母さんを見てみる。


「それで、熱はあるの?そちらの病院には?ええ・・」


どうやら出張中の父さんの体調が思わしくないような口ぶりだ



「そうなの?ええ・・・そうね・・少しくらいなら・・・でも、今から航空券が取れるかしら?

えっ?ソヨンssiが? そうなの?・・・ええ・・わかったわ。」


「父さんがどうかしたの?」


ようやく電話を終えた、母さんに聞いてみる。


「それがね、なんだか体調がよくないようなのよ。たいした事はないって言うんだけど・・・」

「・・・・父さんの今回の出張先ってどこだったかしら?」

「えっと・・日本よ。たしか京都」


ふーん・・・・京都ね。

晩秋の京都。

さぞかし、紅葉が見事でしょうね。


「ソヨンssiが飛行機のチケットをなんとかしてくれるかもしれないの。

心配だしちょっと行ってこようかしら・・」


「そうね。こっちは大丈夫よ。

ほら、この週末はジェニーおばさんが遊びに来てくれる事になっているじゃない?」


「そうだったわね。それじゃちょっとテジュンssiに相談してみるわね。」



そう言って、また電話をかけ始めた母さんを横目に見ながら、私は着替えるために自室へ引き取った。


たぶん、テジュンおじさんはOKしてくれるわよ。

もうすでに、父さんが手を回して、理事特権を振りかざして、テジュンおじさんを締め上げ済みのはずよ。


全く・・・

私はため息をひとつこぼして、制服を着替えはじめた。



こちらにいる時は風邪ひとつひかない父さんは、出張先ではしばしば体調不全に陥る。

「場所が変わると体調を崩しやすいのよ。」

って、母さんは言うけれど・・


それにしては、毎回毎回、風光明媚な場所で体調を崩すのね。


前回はどこだったかしら?

上海蟹が美味しい季節の中国?新緑の済州島?それとも母さんの大好きなグランドセントラルの

オイスターバーが開く時期のNYだったかしら?



そう、母さんのハードスケジュールが続く時期にいつもおこる、ある論争。


「少し休暇をとるべきだ。そんな事ではジニョンが倒れてしまう。」

「あら、私は大丈夫よ。この時期に休暇だなんて・・・」

「他のスタッフは交代で休暇を取っているじゃないか」

「だからこそ、私とテジュンssiで、カバーに回らないと・・・」


そして、こんな論争があった後、何故だか父さんが出張先で体調を崩す。

そして、心配した母さんが駆けつける。

で、思ったより元気そうで、思いがけず二人きりでゆっくりできたわ・・と、母さんの弁。



もしかして、この法則に、いまだ気づいてないのは、母さんだけかしら?

だいたい、毎回毎回、運良く航空券が取れる事に疑問を感じてもよさそうなものだけど・・・



着替えを終えてリビングに戻ると、案の定、母さんは旅行の準備を始めていた。

「ジェニーが来てくれる事になっていて、本当によかったわ。」


・ ・・・ジェニーおばさん・・今回もご苦労様・・・




大体、うちの両親は少しおかしいんじゃないかしら?

最近ようやくその事実に気がついた。

今までは、自分の家庭が当たり前だと思っていたけれど、友人たちの話を聞いて、

ようやく疑問を感じたの。



「お父さんの出張中なんて、もううちのお母さんは、大喜びしちゃって・・

ああ、楽ねーなんて言ってるわ」

「二人で出かける事?さあ・・あまりなさそうよ。

お父さんと二人だと話すこともたいしてないわって、うちのお母さんは言ってるし・・」

「お母さんの靴のサイズ?そんなもの、うちのお父さん絶対に知らないわ。

新しい洋服を着ていても、気づかないくらいですもの」



そうなの?

子供が中学生くらいの家庭では、どうやら、これが常識らしい。


だったら、うちが変って事?

毎回毎回出張のたびに愁嘆場を繰り広げるあの二人


「僕がいなくても大丈夫?」

「大丈夫な訳ないじゃない・・でも、子供たちもいるし・・頑張らないとね」

「この出張から帰ったら、二人でどこか旅行でも行こう」

「えーでも、休暇が取れるかしら」

「僕に任せておいて」

「もうそろそろ時間よ。ドンヒョクssi・・」

「ジニョン・・・」


ちょっと、そこの二人!

早く出かけないと、飛行機に乗り遅れるわよ!


「お土産は何がいい?」

「ドンヒョクssiのいいと思うものならなんでも・・だって、ドンヒョクssiの選ぶものはなんでも素敵だから」

「ジニョンは、なんでもよく似合うから・・」

「ドンヒョクssi・・」

「ジニョン・・」



そんな所で見詰め合っている場合じゃないでしょう?

あのクラクションの音が聞こえないの?

いい加減にしないと、レオおじさんが爆発するわよ!

全く、たいがいにしておきなさいね。

いい年をして、いつまで、いちゃいちゃしているのよ!



そう、これが、当たり前のうちの風景

でも、これは、世間的には当たり前ではなかったのね



今日の理科の授業で、先生が話していた、遺伝子の話。


・・・・・大体人間の行動は遺伝子に左右されるという説があるな。

たとえば、恋愛。

おおむね3年くらいで飽きるように、遺伝子に組み込まれているらしい。

それ以降はまあ、惰性というものらしいぞ。

どうだ?君たちもあまり恋愛に、夢を持たない方がいいぞ。遺伝子には逆らえないからな。



そう言ってクラス中を笑わせていたけれど・・・・


でも、先生。

今の科学では立証できない事って、たくさんありますよね。


たとえば、うちの両親

どうやら、二人の遺伝子は突然変異をしたらしい。


3年どころか、10年以上たっても、飽きるどころか、まだまだお互いを求め合っています。

一体、二人の遺伝子には何がプログラミングされているのかしら?


そして、こんな家庭に育った私の進むべき方向は?


いっそのこと、永遠の愛をテーマに、古今東西の文学を研究してみるべきでしょうか?


それとも、科学の分野において、いまだ解明されていない、遺伝子のプログラムについて、

もっと研鑽を積むべきかしら?



そして、目下の私の心配事は・・


こんな風に突然変異をきたした遺伝子を両親から受け継いだ私のDNAには、

一体どんな情報が書き込まれているのでしょう?

それが、とっても心配なんです。





(2005/11/21 Milky WayUP)

 
 
 

IMX