ブロコリ サイトマップ | ご利用ガイド | 会員登録 | メルマガ登録 | 有料会員のご案内 | ログイン
トップ ニュース コンテンツ ショッピング サークル ブログ マイページ
Milky Way Library
Milky Way Library(https://club.brokore.com/sunjyon)
「Hotelier」にインスパイアされた創作(written by orionn222)の世界です
サークルオーナー: Library Staff | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 732 | 開設:2008.11.22 | ランキング:51(8198)| 訪問者:141175/418586
開設サークル数: 1238
[お知らせ] 更新のお知らせ
Imagination
Cottage
Private
Congratulations
Gratitude
容量 : 39M/100M
メンバー Total :732
Today : 0
書き込み Total : 898
Today : 0
D&J


こちらは、ドンヒョク&ジニョンを中心としたお話の部屋です。
私なりに想像した二人のその後・・・というお話になります。 婚約時代から、結婚後、ファミリーのお話・・・とありますが、時系列がばらばらだったりして、読みにくい一面もあると思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。
No 89 HIT数 1244
日付 2009/03/04 ハンドルネーム Library Staff
タイトル 明日、デートをしよう
本文
『明日、デートをしよう』




「花嫁さん、綺麗だったわね・・」

君が夢見るようにそう言った。

6月の夜の中、君の甘いため息が夜にとけてゆく。

「ジューンブライドなんて、あれでテジュンssiもロマンティックなところがあったのね。」
白いガーデンチェアーに座って君がくっすと涼やかな笑い声を漏らした。

「本当に・・・綺麗だったわ・・・」

君はもう一度そう呟くと、僕の注いだ淡いロゼワインを前にしてテーブルに肘をつき、
初夏の夜の中、うっとりと微笑んだ。

君の微笑がほのかな灯りに彩られた庭に広がり、濃いピンクの薔薇が芳香を放った。


今日テジュンが結婚した。

誓いの言葉の前、一瞬君たちは見詰め合った。

永遠にも似た、その刹那の瞬間、君たちは何を話したのだろう。

一度は愛し合い、信じあい、そして別れて、君たちは心からの友人になった。


君たちのような関係は僕にはわからない。
一度愛し合った二人が友達に戻れるのだろうか。

それも、君と・・・

僕には出来ない。

君と別れて、友達になるなんて考えもつかない。


「大きな愛」

愛する人の幸せを願って、愛するがゆえ、その人を手放し送り出す愛

それが本物の愛だろうか

僕には出来ない。

君を手放すことも、誰かにゆだねることも、友達になることも・・・

もし、君と別れなければならない時がきたら?
僕は一体どうする?

そもそも君と別れることなんかできるのか?

そんな事になったら、僕は自分が狂ってしまうか、君をこの手で殺してしまうか・・
よくわからない。

君の幸せのためなら、なんでもできるだろうが、それが僕と別れることを意味するのなら
僕にはどうしていいのかわからない。

天使ならきっと君を手放すだろうな・・

でも、僕は天使なんかじゃない。

愚かな、浅ましいただの人間だ。

運命さえ敵にまわして、神に逆らってでも、手放せないものがある。
君を独占して、一生僕だけのものでいてほしい。

決して誰にも渡さない。渡せない。

僕の本当に欲しいものはそう多くはない。
だから、手に入れたものは絶対に手放さない。

いい事ではないかもしれないが、それが僕の愛し方だ。


君は今どこを見ているの?
甘い薔薇の香りが漂う、夜の中、君の心の視線を探す。

・ ・・・・僕を見て・・・・

君の何が僕をこんなに捕らえて放さないのだろう。
理由のない衝動こそが最も確かな本心なのかもしれない。

きっと僕には何かが足りないのだろう。

たぶんあの時抜け落ちた僕の1ピース
一番大事な愛という僕の心の欠片

それを捜し求めて、彷徨ってずっと血を流していた。
この傷口を塞げるのは君だけだ。

その柔らかな唇でそっと口付けて、僕の傷口を癒して欲しい。

僕の心の空洞にぴたりとはめ込まれたソ・ジニョンというひとかけらの愛を意味する1ピース

それでやっと僕は僕になれる。

いつも君に求めてばかりの僕の我がままだろうか・・・

でも、僕はもう、ぼくの全てを・・僕自身を君に差し出してしまったから・・
僕の幸せは、君のその微笑の中にだけ存在する。

永遠を誓った僕の魂
だから、君も僕の目の中にだけ永遠の意味を探して・・・

ほのかな灯りに照らされた君の綺麗な横顔

6月の夜風があの頃より少し伸びた君の髪を揺らしていく。


そうだ、明日、君とデートをしよう。

一緒に家から出掛けるのじゃなく、恋人同士のようにどこかで待ち合わせをしよう。

人気のカフェテリアで待ち合わせて、映画にでも行って、おしゃれなレストランでディナーにしよう。

そんな恥ずかしいくらいのマニュアル通りのデートをしよう。

そして、僕は少し遅れて行こうかな。

そうすれば、僕は僕だけをじっと待つ君を見ることができる。

時折時計に目を落とし、いらいらと、でもそわそわと落ち着きのない君を見られる。
アイスティーのストローを噛んだり、テーブルを指で叩いたりするちょっとご機嫌斜めの・・・
でも、僕だけを待つ君が見られる。

そして、君は・・・君を求めて、探して、人ごみの中走る僕を見ることができる。

少し慌てて、申し訳なさそうな顔をして君のご機嫌をとる僕を見ることができるよ。
どんな時でも、君を、君だけを求めて、君しか見えない僕を見ることができる。

そして、僕が謝って、君が少し怒って、やがて笑って・・・
映画は君の好きな恋愛物に決まる。

映画館の暗闇の中で、時折、君の横顔を眺めながら、君の手を僕の膝に置いて、
君の口にポップコーンを放り込もう。

そして、エンドマークが出て、明かりがつくその一瞬前に君にキスをしよう。

君が少し驚いて、僕の胸を小さく叩く。
「もう、ドンヒョクssiったら・・・」


そんなたわいもない時間を過ごしたい。
それが、今の僕の望み。
どこか遠くを夢見るように見る君へのお願い・・・

明日、子供達はどこかに預けて、二人きりのデートをしよう。
そして、二人の事をなにか話そう。
子供達の話題はお預けだ。

君の近況や最近興味のある事、好きな映画スターの話や近所の噂話。
君の口から語られる何でもない日常のたわいもない話

それが聞きたい。
そうやって君の近くで同じ時を過ごしたい。

そうすれば、寄り添って座ったカフェの椅子のように君の心の指定席には僕がいるんだと
感じることができると思うから・・・


今夜は君をそっと抱きしめて眠りにつこうかな。
柄にもない僕の感傷的なスタイル

どこか遠くに旅してしまったような君の寝顔を一晩中見ていようかな

君は今何を想っているの?
誰を想っているんだろう

僕の注いだワインはグラスの中で君に飲まれるのをじっと待っている。
淡いルビーのような液体がグラスの中でゆっくりとぬるくなってゆく。

きらり、君の頭上で現れだした夏の星座が煌いた。

ああ・・・そうだ

この間、衝動買いしたあの、スタールビーのリングを君に贈ろう。

あのロゼワインのような石に光が当たって星が浮かんだのを見たら、君の瞳を思い出した。

君の頭上で輝くこの夏の星座のようなあの指輪を君に贈ろう。

あの指輪を君の指にはめれば、君はもっと僕のものになるのだろうか。

でも、どれだけ指輪を贈っても君の心までは縛れない。

きらり、僕たちの結婚指輪に星がうつり、夜空を燃やして東の空へと流れていった。


君の瞳が一瞬夜空の星たちを映して、また夢の中へ落ちていった。

君は今何を想っているの。
選ばなかったもうひとつの未来を夢見ているのだろうか

あの時、彼と別れなかったら。
あの時、僕と出会わなければ・・?

君の今はここにあるのに・・
君の幸せは僕の側にあるのに・・

時々近すぎて忘れてしまいそうなお互いへの恋心
当たり前のように思えるそれぞれの存在

そういう事なのかな
君にとって僕は・・・・

それとも無くしてみて初めてわかる失ったものの価値

そういう事なんだろうか
君にとって彼は・・・・

君の綺麗な横顔に問いかける僕のあいまいな疑問
戸惑いとためらいとそして認めたくないジェラシーが、吐息となって僕の唇から零れ落ち、
薔薇の花びらを微かに揺らした。

僕はやっぱり天使になんかなれないな。

きっと今夜もさっきの決心を忘れて君を堕天使のように誘惑してしまうんだろう。

そして、この胸のあいまいな疑問を君を抱くことで消し去ろうとしてしまうのかもしれない。

君を容赦なく責め続けて、僕の腕の中に落ちてきた僕しか知らない君の姿の中に
その答えを見つけ出そうとするかもしれない・・

それが、君の前では不器用な子供の様な、僕の愛の伝え方
そんな罪深い僕を許して・・・


喉が渇けば水を飲むように、そんな風にして付き合ってきた君に出会うまでの僕のスタイル。

抱いてきた女達・・・快楽と欲望と駆け引きと条件が交じり合って生まれる偽りのエクスタシー。

値札のついた大人の関係・・・酸っぱくて苦い現実が透けて見えてる。

でも、心と体は思ったほど別じゃない。
欲望が満たされるほど、胸の空洞が広がってゆく・・

今、たった一人の愛する人を抱く慈しみにも似た時間が僕を満たし、溢れさせる。
僕の腕の中で君の時を止めたい。


君がテーブルに腕を重ねて置くとその上に頭を乗せた。
君の眼差しが揺れる。


君に触れてもいいかな・・・
なんだか、君に嫌われそうで、伸ばしかけた指をそっと握り締める。

僕がここにいることを君は忘れているのかな

時折、僕だけに閉じ込めて、僕しか見えないようにしたくなる・・・
君を壊してしまいそうな程どうしようもない衝動が僕の中に生まれる。

耐え切れず呼びかける。

「ジニョン・・・」
「んー・・・」

そのままの姿勢で君が答える。

「ジニョン」

僕はもう一度少し強く呼びかける。

・ ・・僕を見て・・・・

やっと君は振り向いた。

「なあに?」

やっと僕を見てくれたね。
僕から瞳をそらさないで。

「明日・・・・デートをしないか」
「デート?」

不思議そうな君の声

夜が少し深くなって、ぐるりと庭を巡った夜風が君に甘い薔薇の香りを届ける。

君が髪をそっと抑えた。
明日、その細い綺麗な指にあの指輪をはめよう。

「なんかの記念日だったかしら?」

すこし首を傾げた君の周りで薔薇が葉を揺らす。

「なんでもない僕たちの記念に・・・・」

君がにっこりと微笑んだ。

「いいわね・・」

6月の夜の中、夢のような君の微笑み・・

その言葉ひとつで、その微笑ひとつで僕は世界一幸せな男になれる。
だから、ずっと、永遠に僕だけの君でいて欲しい。

明日は、まだ眠たそうな君を無理やり起して・・・・一緒にシャワーを浴びて・・・・
文句を言う君をキスで黙らせて・・・・君の着てゆく服の相談に乗り・・・・・
時間を決めて待ち合わせをしよう。

きっとどこにでもある、取り立てて特別でもない夫婦の時間
これからテジュンたちもこんな時間を重ねてゆくんだろうな。

でも、実は毎日が特別なんだよ。
わかってるのかな、君は・・・

僕達が出会って、愛し合って、結ばれて・・今ここにいる奇跡の意味のしっかりと受け止めて
そんなたわいもない、なんでもない日常を重ねてゆこう。

これからも、二人で・・・

だから・・

「ジニョン・・・・明日、デートをしよう」








まず自分でつっこんでおきます。
「テジュン、一体誰と結婚したんだ!」
さぁ・・・??
と、とりあえず、綺麗な人だったと・・
よかったね、テジュンssi
という事にしておいて下さい。
ごめんなさーい(大汗)




(2005/03/24  サファイアUP)

 
 
 

IMX