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Milky Way Library
Milky Way Library(https://club.brokore.com/sunjyon)
「Hotelier」にインスパイアされた創作(written by orionn222)の世界です
サークルオーナー: Library Staff | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 732 | 開設:2008.11.22 | ランキング:51(8198)| 訪問者:141257/418668
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D&J


こちらは、ドンヒョク&ジニョンを中心としたお話の部屋です。
私なりに想像した二人のその後・・・というお話になります。 婚約時代から、結婚後、ファミリーのお話・・・とありますが、時系列がばらばらだったりして、読みにくい一面もあると思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。
No 98 HIT数 1316
日付 2009/03/04 ハンドルネーム Library Staff
タイトル moonlight child
本文
『moonlight child』




淡い月光の射す病室で、僕は君を見つめる。
さっきまでの興奮と緊張と喧騒が夢のように、君は今穏やかに眠っている。

・ ・・my baby ・・・


あらためまして、僕が君のパパだよ。
さっきは、ちゃんと挨拶できなかったからね・・・
君を見ただけで、胸が一杯で、涙が溢れてきて・・・言葉を忘れた。

・・・こんな、情けないパパでごめん・・・


君を抱いた時も、そのあまりに小さな身体にびっくりした。
でも小さくて、脆そうに思えた君は、実は意外としっかりとしていて、又、僕を驚かせた。


君のパパは驚いてばかりだよ・・・


細い睫毛が震えて、君は小さな口を開けてあくびをする。
生きているんだな・・・


そんなに小さくても君はもうしっかりとこの世に存在している。
そして、僕の心にも・・・


君は生まれた瞬間、僕の心に新しい場所を作った。

愛って増えてゆくんだな・・・・

こんな小さな君はもうしっかりと僕の心を捉えて、一生放しそうもない。


僕はまた完敗だ。
君たち親娘に・・・


君の強く握られた手がぴくんと動いた。


君はようやく僕達の元に来てくれたんだね。
君がおなかにいる間、君の・・ママはちょっと大変そうだった。


つわりがひどくて、随分痩せてしまったんだよ。
君の・・パパもそんなママを見て、とても心配した。


でも、僕のこんな話なんか、どこ吹く風と君はすやすやと眠っている。


敵わないな・・・君には・・


僕は今いとおしいという言葉の意味をはっきりと知る事ができた。


そうだ・・・・君に謝らなければいけない事があるよ。
君がお腹にいる時、ママの心と体を日増しに君が占領していって、僕はちょっと嫉妬した。

・ ・・・ごめん・・・心の狭いパパで・・


そして、さっき・・・ママがあんまり苦しそうなので、こんなにママが辛い思いをするのなら、
もう二度と子供なんか作るものかと思ったよ。

・ ・・・ごめん・・・自分勝手なパパで・・


だけど、あれほど苦しんでいたママが、君の産声を聞いた途端に、見たこともない笑顔になった。
崇高で気高くて聖母のような笑顔に・・・・


僕はママに見とれて、君の誕生の感動がママより2秒くらい遅れてしまった・・・
これも謝らないといけない事かな・・・


何もかも、至らないパパで本当にごめんね・・・・


月光の中で、君の寝顔が微笑んだように感じた。


情けない父親だと笑っているのかな。
そうさ・・・僕はきっと情けない親になるんだろうな・・・


君を見て想う事・・・
僕が君にしてやれることなど、一体いくつあるんだろうか・・


物やお金やそういったものでは、本当の幸せは得られない事は僕が一番よく知っている。
こんな僕が親になって一体君に何ができるだろう・・・


実は・・・僕は親を知らないんだ・・
だから、どうやって君の親になっていいのかよくわからない・・・


そう・・一番謝らないといけない事は、この事かもしれないね・・


僕は親を知らない。


君は僕でよかったの?
僕の娘に生まれてきて君は本当に幸せだろうか・・


子供の愛し方もよくわからない、こんな僕の元にやってきた小さな天使


my little angel


・・・ごめんね・・・・


だけど、きっと君が教えてくれるんだろう。
親になるという事を、子供を愛するという意味を、君が僕に教えてくれるんだろうな。


だって、もう君はそこにいるだけで僕に多くの事を教えてくれた。
この・・・なんともいえない、いとおしさや、君の幸せのためなら何だってできるというこの気持ちや・・


君のあの綺麗な綺麗な澄んだ瞳が哀しみの涙で決して曇ることのないように・・
僕は一生君を守り続けるだろう。


答えのいらない愛・・・
それを君に教えてもらった。


僕は君のママに出会うまで、この世の何物にも執着してこなかった・・
いつでも、どこか、魂が彷徨っていた。


でも、君のママと出会って、愛を知り、僕は変わった。
でも、まだどこかしっかりと根付いていなかったような気もするよ・・


ママさえいれば、他の事はそんなに重要じゃなかった。
でも、今はなんだか少し違う・・


この世のいろんな事が気にかかるよ。
君がこれから生きてゆくこの世界の事が、とても気がかりだ。


いつか、君が僕達の元を離れて、一人で生きてゆくであろうこの世界の全てに、僕は今興味があるよ・・・


ママと君が、僕をしっかりとこの世に繋ぎ止めてくれている。
そんな気がする。


彷徨い続けた僕の魂は、やっと終の棲家を見つけたんだろうか。
そして僕は今、最も死を恐れているんだろうな。


淡い月光に彩られた僕のbaby
君にしてあげられることは何?


たぶん、それは愛しかないんだろう。


君を愛すること・・


親として僕が出来る事と言ったら、ただ君を愛する事以外、ないのかもしれない。


そして僕が贈ってやれるもの。
ママに出会うまで僕の得意としてきたお金で買えるものなんて、君には全く通用しない。


ただ心だけを詰めた、初めての君へのプレゼント
その「名前」さえ僕はまだ決められずにいるよ。


呆れて、焦れた君の・・叔母さんが、僕のリストを“あみだくじ”にすると言って僕を脅かした。
君のママも、レオ・・パパのビジネスパートナーの小父さんも、呆れて僕を笑っていたよ。


でも、こんな僕が、もしかしたら、本当に君に贈ってやれるものは、名前だけかもしれないと思うと・・なかなか決められないんだよ・・


ごめんね・・・こんな優柔不断のパパで・・


君が一生身に纏っていく名前。
君はその名で呼ばれ、その名をサインし、君を表すそのものになる。


いつか、君を愛した人は、愛を込めて君をその名で呼ぶのだろうか・・・

・ ・・君を愛する人?・・・そして君の愛する人?

・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・ ・・その事については、また後日話し合おう。


いつか君をさらっていく奴は、今もうこの世に存在しているのだろうか。
たとえようもない気持ちがこみ上げてくる。


永遠の片想い。
僕にとって君はきっとそんな存在。


だから、君にkissをしよう。
君のfirst kissは僕がもらうよ。

それくらい、許される行為だと思う。
いつか誰かに君がさらわれてしまうまで、僕がしっかりと君を守って生きていこう。


君の柔らかな唇にそっと唇を重ねる。
僕の瞳から涙が溢れ出し、君の温かな頬を濡らす。


my little baby


僕に惜しみない愛を、与える事で知る幸せを、限りない永遠の絆を教えてくれた
僕の娘


生まれてきてくれてありがとう・・・




(2005/05/22  サファイアUP)

 
 
 

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