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Milky Way Library
Milky Way Library(https://club.brokore.com/sunjyon)
「Hotelier」にインスパイアされた創作(written by orionn222)の世界です
サークルオーナー: Library Staff | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 732 | 開設:2008.11.22 | ランキング:51(8198)| 訪問者:139992/417403
開設サークル数: 1238
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Imagination
Cottage
Private
Congratulations
Gratitude
容量 : 39M/100M
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K&R
こちらは、ドンヒョクとジニョンの娘『かれん』と、その恋人『レウォン』のお話のお部屋です。
二人とも全くのオリジナルキャラクターですので、それでも、OK,OKとお思いの方は、どうぞお付き合いくださいませ。 尚、『レウォン」は、太王四神記で青龍の守り神を演じた「イ・フィリップ」ssiをイメージして創作しております。
かなーーり、個人的な趣味に走ったお部屋ですので、「まーこーゆーのも、ありよねーー」とお考えの方のみ、お入りいただけると嬉しいです。
No 30 HIT数 1271
日付 2009/03/08 ハンドルネーム Library Staff
タイトル
本文
『光』



「かれんのfamilyについて、知りたいな」

「そうね。実際に会う前に、予備知識として必要かもね。
まぁ、概ねは、私が普段話しているエピソードからその人格は、わかると思う けれど・・・そうね、傾向を探り対策を練るためには・・・」

「喩えて言えば?」
「喩えて?そうね・・・・」
かれんは、しばらく考え込むと・・・・

「うちのfamilyを普遍なる自然に喩えるなら・・
まず、父のシン・ドンヒョク・・・彼は、火ね」

「火?」

「そう、激しく燃え盛ったり、青白い炎を揺らめかしたり、全てを嘗め尽くすよう な烈火だったり、静かに火を湛える熾火だったり・・・父は、そのポーカーフェ イスの内に、激流のような火と、小さくぼんやりと、ともすれば消えそうな灯り を持っていると思うの。その両極端を行き来しているように思えるわ。
そして、そのキャスティングボートとなるのは、うちの母、ソ・ジニョンね」
「なるほど・・・・」
「そして、そんな父の半身であるソ・ジニョン・・・母は、星ね」

「星・・・」

「ええ、きらきらと輝き、気まぐれに光を放ち、自らを燃やしながらも、辺りを 明るくし、温めて・・・星屑になって、夜空を流れ落ちるかと思えば、遥か彼方 の手の届かないところで輝いているようにも見える・・・母は星ね」
「星か・・素敵だね」

「そして、あの馬鹿な弟・・・ジェイは風ね」
「風か・・」

「ええ、あちこちを落ち着きなく吹き渡って、嵐を巻き起こしたり、竜巻を起こし たり・・・北風だったり、熱風だったり、潮風だったり、山颪だったり・・
一気に全てを吹き飛ばしたかと思うと、ぐずぐずと路地裏で渦巻いていた り・・・
自分でも、自分がなんだか分からずにただ忙しく動き回っているわ。
貿易風に偏西風、ジェット気流に極風・・・
そよ風になることはないけれど、たまーーーに涼風らしきときがあるわ。
あの馬鹿は、はた迷惑な風ね。」
「ははっ・・・」

「それから・・・familyではないけれど、家族同然のテジュンおじさん・・・おじさ んは海ね。」

「海?」

「ええ・・・広くて深くて、ちょっと掴みどころがなくて・・・茫洋とした大海原がど こまでも広がっているように思えるわ。普段は穏やかに波打っているけれど、 いざと言うときには、とても強い力を秘めている・・・・そんな海ね。
もっとも・・・」

「もっとも?」

「ちょっと大きすぎて、細かなことは苦手と言うか・・・
特に女性心理についてはね」
「へぇ・・・」

「だから、その広大な海原から、そっと水を掬い取ってくれるようなソヨン小母 様のような女性・・・・朝の透明な空気のような小母様でないと、あの心は理 解できないかもね」
「なるほど・・・・・」

「で、その娘のユミンちゃん。彼女は樹ね。」
「樹・・・・」

「ええ、しっかりと大地に根を下ろして、まっすぐに上を目指す。
光を浴びて、すくすくと育つ・・・素直で、嘘のない真っ直ぐな樹ね。」
「目に浮かぶよ。」

「まぁ、こんな感じかしら・・・実際レウォンが会ったあと、私の喩えが適切だっ たかどうか、感想を聞かせて。」

「かれんは?」
  「私?さぁ・・・自分のことはよくわからないわ」

「光・・・」

「えっ?」
「かれんは、光だよ。俺にとって・・・俺を照らし、行くべき道を指ししめしてくれ る・・かれんは・・・光」
そう言って、レウォンの唇がそっと優しくかれんに重ねられた。

「そして、レウォンは森ね。」
見交わした瞳の中で、二人だけの小さな誓いが、静かにでも確かに交わさ れた。

光・・・・
それなら、私は幾億千もの光の粒になって、君の森に降り注ごう。
君を、光で、包みこもう。
もう、決して、暗闇に一人、取り残すようなことはさせない。
きらきらと、君の森を光の雨で、濡らしていこう。
もう、決して、君の心が、寂寞に乾かないように・・・
そして、君の森で私も憩おう。
君と二人、光の輪の中で・・・
今はまだ、私たちの歩く道の先は、ぼんやりと霞んでいるけれど・・・

いつかきっと・・・・
火は穏やかに瞬き、暖かな灯火となって私たちを温め、凪いだ海の上で、星 が光り輝き、朝の透き通った空気の中を、風は気まぐれにあちこちを吹き渡 るかもしれないけれど、天を目差す樹木の木陰を優しく揺らして・・・
そんな景色が、私には、見えるから・・
いつか、きっと・・・
そんな未来に、二人で行こうね。
光、溢れる私たちの未来へ・・・


**********

「光」をお届けさせてください。

今回のそれぞれの喩え・・・
皆様は、どんな風に感じられているのかな?
脳内BGMは、宇多田ヒカルの「光」♪



( 2008/07/24 Milky Way UP)

 
 
 

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