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K&R |
こちらは、ドンヒョクとジニョンの娘『かれん』と、その恋人『レウォン』のお話のお部屋です。
二人とも全くのオリジナルキャラクターですので、それでも、OK,OKとお思いの方は、どうぞお付き合いくださいませ。
尚、『レウォン」は、太王四神記で青龍の守り神を演じた「イ・フィリップ」ssiをイメージして創作しております。
かなーーり、個人的な趣味に走ったお部屋ですので、「まーこーゆーのも、ありよねーー」とお考えの方のみ、お入りいただけると嬉しいです。 |
No |
36 |
HIT数 |
1270 |
日付 |
2009/03/08 |
ハンドルネーム |
Library Staff |
タイトル |
7.5センチの秘法 |
本文 |
『7.5センチの秘法』
「む、無理よ、母さん!!」 「なに言ってるの!これぐらい履かなきゃ!!」
「で、でも・・・」 「私がかれんくらいの時には、これくらいのヒールを履きこなして、ホテル中を駆け回ってたわよ!」
「本当に?」 「ま、最近は、中ヒールの安定型にしてるけど・・・でも、ドンヒョクssiと出かけるパーティなんかでは、これくらいは履いてるわよ!」
「あのね、私はまだ学生なんだから、こんなハイヒールは必要ないわよ」 「なーに言ってるの!!これから必要になってくるわよ。今から履きこなしていかないと、いざというとき、膝ががくがくして、みっともないわよ!それに卒業パーティーだってあるじゃない!」
「卒業パーティーではダンスもあるのよ!絶対に無理!!」 「駄目よ。パーティーでは7.5センチは絶対ラインよ。 なにも10センチを履けって言ってるんじゃないでしょう?」
「10センチ!ふくらはぎがつるわよー」 「今、履かなくていつ履くのよ!若い今だからこそ、ハイヒールもより映えるのよ。それに、そんなローヒールばかり履いてちゃ、スタイルだって、悪くなるわよ。」
「えー、本当?」 「なによ、その疑わしそうな目は・・・本当よ!こうやってハイヒールを履くでしょ?そうすると自然にぴんと背筋も伸びて、姿勢もよくなるのよ。バストアップの効果ありよ。それに、これを履いて綺麗に歩くためには、爪先とかかとを同時につけるのがコツなのよ。そうすれば、ふくらはぎに力がはいって、足首だってきゅっと締まるのよ。」
「・・・そう?」 「そうよ。母さんを見れば、わかるでしょう?ドンヒョクssiは、ジニョンはずっと魅力的なスタイルをキープしてるねって言ってくれるのよ。」
「・・・父さんの瞳には、愛というぶ厚ーーーーいフィルターがかかってるのね」 「かれん!」
「だって、いくら母さんがハイヒールを履いていたって地球の重力の影響は免れないと思うけど・・・」 「・・・と、とにかく、、この7.5センチのハイヒール!これはマストアイテムよ!」
「・・・5センチ・・・いや5.5センチじゃ駄目?」 「駄目!」
「そんなーーー」 「全く、これじゃなんのために、女の子を産んだのか分からないわ。ハイヒールを履いて、ドレスを着て、輝くようなかれんが見たいのよ・・ああ・・・それが女の子を持った母親の夢なんだからーーー母親の夢を壊す気?!」
「わ、分かったわよ・・なんとか履いてみるから・・でも、この色は・・・」 「あら、綺麗な色じゃない」
「黒の方が断然無難よ。なんにだって合うし・・・金色って・・」 「金色じゃないわよ。これはブロンズ色よ。」
「・・・同じだと思うけど・・・こんなゴールド色の靴を履く機会はたいしてないわよ」 「だから、ブロンズ色よ。あら、結構この色はどんなドレスにもあって、便利な色なのよ。たくさん靴を持っている私の意見に間違いはないわ。ええ、絶対にこれは買いよ!」
「・・・・はぁ・・・」 「あのね、かれん、実用主義もいいけれど、こういった靴も、一足は持っていなくっちゃ、素敵な靴っていうのはね・・・」
「素敵な場所に連れて行ってくれるんでしょう?何度も聞いたわよ。母さんのそのメルヘンチックなセオリーは・・・」 「メルヘンチックって・・・あのね、これは母さん自ら実証済のセオリーなんだから!!本当よ。だってね、母さんがドンヒョクssiと出逢ったあの旅・・・あの旅行は、ちょっと気の重い旅だったの。だから、自分の気持ちを奮い立たせるために、一番のお気に入りの靴を履いていったのよ。そうしたら、ドンヒョクssiと出逢ったの。やっぱり、素敵な靴は素敵な人に出逢わせてくれるのよー」
「はいはい・・・・」 「それにね、靴ってお洒落の中でも一番大切なのよ。ホテリアーとして身だしなみには人一倍気を使っているけど、どんなに制服がぴしっとしていても、靴が汚れていたり、よれよれだったりしたら、それだけでもうホテリアー失格よ。それくらい靴って重要なのよ。」
「ただの黒いパンプスに見えるけど・・・」 「何言ってるの!毎日毎日ちゃんと自分で磨いてるのよー!」
「はいはい、わかりました。でも・・・・」 「あら、かれん!この靴もよくない?ね、ちょっと履いてごらんなさいよ。」
「母さん、このヒール、8.5センチもあるわよー!」 「あら、1センチ高くなっただけじゃない。じゃ・・・これはどう?あ、これも綺麗よーーこっちは、10センチのヒールだけど、上品でエレガントよー」
「母さん!!」
次々と目移りする母さんをなんとか押しとどめて、結局私は7・5センチのハイヒールを購入させられた。
7.5センチねぇ・・・
家に帰り、自室に持ち込んだそのハイヒールをデスクの上に置いてみる。 確かに・・・・確かに母さんご推奨のとおり、私が普段履いているローヒールの靴より、その靴は格段にエレガントでノーブルなフォルムだ。
ちょっとお行儀が悪いけれど・・・ハイヒールを履いて鏡の前に立ってみる。
そうね・・・・確かに・・・
普段着の足元が、なんだか急によそ行き顔になって、気のせいか足首もちょっとほっそり締まって見えるから不思議だ。
『素敵な靴は素敵な場所に連れて行ってくれるのよ』
素敵な場所ねぇ・・・・
母さんの言葉を思い出しながら、鏡の前でくるりと回ってみる。
っと!! うーん・・・これを履いて綺麗に歩くには、練習が必要だわ。
まさに、レディは一日にして成らずって事ね。 でも、・・・そうね・・・なんだか、ちょっと華やいだ気持ちになってくるのは、否めない。
なんて、鏡の前を行ったり来たりしていると・・・・
リビングからは、母さんのはしゃいだ声
くすっ・・・
せっかく買い物に来たんだから・・・とかなんとか言って、母さんが今日買った靴を、早速父さんにお披露目しているのね。
『綺麗だよ。ジニョンの脚によく似合う。』 『えーーそう?ちょっと派手かなって思ったんだけど・・・』
『そんなことはないよ。足元が華やかだとシンプルなドレスが生きてくるよ。そうだ。この靴に合うドレスを買いに行こうか?』 『えードレス?そうね・・・どんなドレスがいいかしら?』
『ジニョンなら、どんなドレスだって素敵だけど・・・でも、そんなジニョンを他の男に見せる訳にはいかないな』 『もう、ドンヒョクssiたらっ♪』
あーあ・・・全く、あの二人は・・・・
ちょっと呆れた笑いを洩らしながらも、なんだか、胸がきゅん・・となってくるのは何故?
これを履いたら・・・君はなんて言うかな・・・
私は、ちょっとかがんで足元のハイヒールに触れてみた。
上質で滑らかなその手触りは、どこか幸せになる魔法の力を秘めているようで・・ 母さんを父さんのもとへと運んだ靴は、どんな靴だったのかしら・・・・ ねぇ・・・・あなたは私をどこへ運んでくれるのかしら どんな場所へ・・・どんな未来へ・・・ そう・・・恐れず歩き出すから、できるなら君と一緒の明日へと、私を連れて行ってね。
鏡の前で、ぴんと背筋を伸ばして、すっと立ってみる。
それだけで、ちょっと大人の女性になった気もするわ。
素敵なレディへの第一歩 7.5cmの秘法 ハイヒールの持つ不思議な魔力 女の子の憧れと願いを込めて・・・
さぁ、背筋を伸ばして愛する人のもとへと、歩き出そう。
ね、これを履いたら・・・
背の高い、君にちょっと近づけるかな・・・
*****************
「7.5センチの秘法」をお届けさせてくださいー
そういえば、最近ハイヒールって履いてないなって・・・思う方もおられるのでは?
たまには、ちょっと無理をして、ハイヒールを履いてみようかなって、思う秋です・・
素敵な出会いがあるかな?(笑)
(2008/10/09 Milky Way UP)
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