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B.S.J.
B.S.J.(https://club.brokore.com/bsj)
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四月の雪せつなさ大賞!
四月の雪せつなさ大賞!
No 37 HIT数 746
日付 2005/04/24 ハンドルネーム ryomiha
タイトル [インスの日記より抜粋] 空蝉
本文 2005年4月○日

愛するソヨンへ

妻の意識の戻らない、あの雪の季節は、もう一人の苦しみを抱えた人がいた。

最初は、互いの顔すら、見ることも無く、唐突な人生の霹靂に、ただ、立ち竦んでいた。

事態が、日々、明るみにされるにつれ、僕も、君も、同じ、懊悩に陥る運命となった。

ただの運命共同体だからではないよね。

ソヨン、君は、痛々しい程に、傷ついていた。そして、僕も。

言葉を交わし、見舞いの時間も重なって、やがて、僕たちは、新たな意識を互いに感じ始めた。

ソヨン、そうだよね。

これは、誰も逆らえない共有の感覚だったんだ。

病院の外へ、初めて、二人で、出た時。まだ、雪が残っていたね。

語らずとも、互いの気持ちは、急速に、牽引し合っていた。

そして、その連れ合いの回復を 望む気持ちが、段々、希薄になっていたよね。

ソヨン、いけないことなのだろうか?僕たち、二人だけの未来を考えることは。

裏切られたからではなくて、ソヨン、君を見ていると、僕の心は、また、未来に向かって

生きていこうと、心から、感じられるんだ。妻とではなくてね。

それを確信していたんだ。君のか細い手に 初めて触れた時から。
                           
                                      インス

(やがて、半年の歳月が流れ、妻は奇跡的に回復し、インスは、ソウルでの生活に戻った。)

2005年○月○日

ソヨン、君は、今頃、一人で、どうしているのだろう。

妻がいても、僕の心は、動かない。空蝉と同じだよ。日々の心の空虚感。

今でも、君の許に、駆けて行きたいこの衝動。僕は、同じソウルの街の中にいて、君を失い、

僕の心は、行く当てもなく、彷徨し続けているだけだ。

あの短い春の病院通い。君といられるのなら、いつまでも、

妻の回復なんてなくてもいいと思っていた。

ソヨン、二度と会えぬまま、心の中で、君を思うだけなのだろうか。

僕は、もう、君以外、誰も抱きたいとも思えない。                                                               
                                          キム・インス
    

 
nirin
日記につづらなければならない程の思い。切ないです。空蝉・・・源氏を思い出してしまいます。 2005/04/24 21:13
 
 

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