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B.S.J.
B.S.J.(https://club.brokore.com/bsj)
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四月の雪せつなさ大賞!
四月の雪せつなさ大賞!
No 56 HIT数 1351
日付 2005/04/27 ハンドルネーム liju
タイトル 僕と君が見ている風景
本文
  あれから2年、君のことを考えない日はなかった。

 妻と別れた後、いろいろと手を尽くして 君を捜したが、見つけることができなかった。

  ソヨン・・・今、どこで何をしているの?・・・ソヨン・・・ソヨン・・・。

  
 「あれ?先輩!雪ですよ!雪! 今時分、珍しいですねぇ・・・」

 後輩の声に 我に返る。

 「雪? 明日の野外コンサートにひびかなければいいけど・・・」 と言いかけた時、

 インスの頭の中に ソヨンとの会話が浮かんだ。  

  驚いて叫んでいる後輩の声を背に インスは部屋から飛び出していた。

    そう、2人が結ばれたあの場所に行く為に・・・。

 車で向かいながら、彼はソヨンとの思い出を辿っていく。

    初めて出会った時のことから・・・。

               ・・・・・・・・・・・。
        
                    ・・・・・・・・・・。

 やりきれない思いのまま、車を止め、歩き出した。

  さっきまで 降り続いていた雪は 今はもう ちらちらと風花のようだ・・・。

 橋の中ほどで 空を仰ぎ、記憶の中と同じように叫んでみた。

     何も変わらない・・・。  ・・・何も・・・。

   ソヨン・・・ 僕の見ている風景と 君の見ている風景が 同じだといいのに・・・。

 目の前が ぼやけていくのを止めたくて 深く・・深く・・ため息をつく。


  どのくらい時間が経っただろう・・・?

 「・・・インス・・」  誰かに呼ばれたような気がして 声の方に振り向く。

 よちよち歩きの子供が 母親らしき女性と 楽し気に歩いてくる。  どうやら あの子は
 僕と同じ名前らしい・・・。 何気なく眺めていると 携帯電話が鳴った。 後輩からだ。

  「先輩!どこにいるんですか? 早く帰って来て下さいよ。」

  「ああ、わかった・・・」と言いながら ふと目を上げると 女性と目が合った。

        うっ・・・と胸がつまる。

   ソヨン?・・・彼女だ!・・・そう思うより先に歩き出していた。

                        
         (ソヨン)「聞き覚えのある着信音、懐かしくて 音のする方を見た。
               ・・・インス?・・・あなたなの?・・・驚きで動けない・・・。
              彼が近づいてくる・・・何かを問いた気だ・・・。       」

 向かいあって お互いの目を見つめ合う二人・・・彼女は かすかに かすかに頷く。

  
  インスは 泣いているソヨンを抱き締め、「・・もう離さない・・」とつぶやいた。




   


 

 


 
liju
ハッピイエンドですよ。違う結末も考えていたのですが、インスの涙を見てしまったので、書けませんでした。 2005/04/29 16:39
ogako
こういう結末だといいなぁ~。・・でもハッピイエンドじゃないんでしょう? 2005/04/28 11:37
 
 

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