続きです~どうじょう~
*そして、21話で涙したパソンと談徳とのシーンは残念ですが、原作にはありませんでした。そして、タルビにホゲ軍の兵士の状態を確認するシーンもありません^^;; 人間・談徳を描写した良いシーンですね。
*ドラマでは描かれていませんが、サリャンとキハがどのようにしてホゲ軍の陣営まで辿りついたのか書かれています。
サリャンは漆黒のような暗闇の夜に限りなく広い契丹の地でホゲ軍をどうして探せるのか心配だった。キハには道を良く知っていると話したが、体が重いキハを連れてホゲ軍が総なめにした村の痕跡を一つずつ探すという事は不可能だった。地平線にかかる霞む炎を見るたびにキハを置いてサリャンが先に走って見に行ったが、殆どが遊牧民達の野営地だった。
サリャンは今晩も望みがないと思い廃墟になった村でキハが体を横たわる場所を探した。契丹の地での小さな村、既に村人達は相当数が出ていき多くの家が空いていた。出ていった人たちが落としていった空のかごが物寂しく転がっていた。その上、若干残っている人たちの大部分が老人と子供達だった。
真夜中の急な騒ぎに人々は扉をぱっと開けて外を見た。サリャンもそっと戸を開けて外を見た。その前に高句麗兵士十数名が逃げているように走ってきた。 「何かあったのか?」部屋の中で壁を背に座っていたキハがお腹に片手を当てて訊いた。「そのようです。追いかけて走っているところを見ると脱走兵のようです。」 サリャンはキハの顔色をうかがったがそんなに失望していなかった。 「それなら良かった。彼らが来た方向と反対に沿って行けばホゲ様がいらっしゃるところに到着できるはずだから。行こう、サリャン。やはり太王軍が近くにいるに違いない。そうでなければ脱走兵が生じる理由がないのだから。」
サリャンがキハを抱えて馬に乗せた。その時、逃げた者達を追いかけていた兵士達が馬に乗ってさっと通り過ぎた。サリャンとキハは彼らが追いかけて来た方向に馬を走らせた。
*続けて、キハがホゲの野営地に到着してホゲと再会するシーンです。子供の父親を確認するシーンはちょっと違っています。そのまま全文です。
部下に部下を殺せと命令した惨めな気持ちのホゲにキハがやってきたという知らせはもう一度活気を吹き込んでくれた。飛ぶような早足で走ってきたホゲは幕舎の天幕が破れそうに大きくめくって中に入っていった。椅子に座り待っていたのは本当にキハだった。サリャンが入口を閉めたので外の騒々しい音も一層遠のきホゲは久しぶりに平穏感を感じた。嬉しい気持ちにキハを力一杯抱きしめたかったが、本心を見せず静かに向かい側の椅子に座った。
「どうして来たのですか。戦争中である危ない地に」「ヨン大家の最後の意志をお伝えする為に来ました」「最後?」ホゲはまさかと言う目つきでキハを見た。キハはホゲの視線を避けて無言で答えた。ホゲが怒りで立ち上がった勢いで机が倒れた。 「亡く、、、なられたと?談徳、その者が父上を殺したという事ですか?何の罪で?まさか、、、まさか反逆、、、、」キハがゆっくり首を振った。「ご自分で命を絶たれたのです。私が国内城を出るやすぐに」「何?」 「望まれたのです。そなたの母上様、ヨン夫人の命を断ったものと同じ薬をです。ですからお渡ししました。」ホゲがキハの肩を掴んだ。
「何のことだ、一体?父上に自害しろと薬を渡したと?そなたが?」 「はい、」ホゲはこの全てのことが悪夢ではないかと後ずさりした。 「はるか前と同じです。いつかも似たような事がありました。国内城、霊廟で。先代王はその息子を王にするために邪魔するなと私に濡れ衣を着せようと自らチュモ神剣を胸に受けられたのです。」ホゲはキハがぶちまける言葉が信じられなかった。
「そなたが、、、、殺したと言ったではないか、、、」「いえ、私ではないのです。命を絶ってまで守ろうとなさった意志をどうしても放っておけず、事実を明らかに出来なかったのです。誰にも」キハの目に少しうら悲しい光が漂った。しかし、それは瞬間であり目つきは段々狂気へと変わっていった。
「しかし、ヨン大家の場合は違います。私に頼まれたのです。ホゲ様と一緒に逃げてくれと、ホゲ様をこの地の王にしてくれと」 キハは全身を覆うように掛けているマントをめくり、懐から箱を取り出してホゲに差し出した。「さあ、二つの神器です。これで私たちは天の力まで持つことになります。」 しかし、ホゲの視線は神器に行かず、大きく膨らんだキハのお腹に向いていた。キハもホゲの視線にあわせてお腹を見下ろした。ホゲは見当がつかなかった。父の死と重なった事実、愛する女のお腹にいる子の存在、全てが混乱しているようだった。
キハがその混乱に終止符を打つように冷静に言った。「談徳の子です」 目の前がぼんやりと遠のいた。たった一つ信じていた希望、このとても長い戦いを維持できるようにと思っていた一筋の命の綱が切れる音がした。
その時、幕舎の外でチョッカンが叫ぶ声が聞こえた。「大将軍!大将軍、どこにいらっしゃいますか?」チョッカンが幕舎に入ろうとするのをサリャンが止めた。サリャンを押しのけて入ろうとしたが、サリャンはどかなかった。 「西側陣営が崩れたという事です。兵士達が山のように離脱しています。」
ホゲは外の混乱にも気に掛けず充血した目でキハを睨んだ。 「そして、その子の父親に成って下さいと頼みに来たのです。」 キハはホゲの目を避けずに自分の言う言葉を終わらせた。 「もう、国内城には何の基盤もありません。西の行き力を伸ばします。火天会を手に入れ、その国々を先に占領して差し上げます。」 「もう止めろ!」「いつまでも私の側にいてやると言ったではないですか」 「止めろと言っているではないか」キハがもの悲しい視線でホゲを見た。 「私がどんな姿になっても、、、、何時までも私の側で私のものになってやると」
ホゲはこれ以上、キハを見つめることが出来なかった。憤怒だけではなかった。全身から全てが抜けていく感覚、全てを失った感覚、そのためだった。ホゲは酒に酔ったようによろよろしながら後ろを振り向いて出ていった。サリャンに止められていたチョッカンに小さいが断固とした声で命令を下した。
「全軍、先頭準備、直ぐに出陣だ!」「このままでは兵士達の動揺がとても大きいです!」 「だから、命令しているではないか!各将軍達に集まるようにしろ!」 ホゲはたった数文字の言葉を出すにも全身の気を集めねばならなかった。チョッカンはその断固とした様子にこれ以上、口答え出来ないので出て行った。
ようやくチョッカンの横に下がっていたサリャンがホゲの目に入った。 「あの中にいる女、直ぐに連れて出て行け。二度と私の目の前に現れないようにしろ!」 サリャンはキハの計画が失敗したことが分かり直ぐに幕舎の中に入った。キハは少し前ホゲに見せたその姿勢のままで動いていなかった。サリャンはどうしたのかと思い上体を曲げてキハの顔色を窺った。キハはお腹を抑えて冷や汗を流していた。しばらくして、きちんと神器の箱の蓋をして懐に入れた。又陣痛が始まった。息を吸い陣痛に倒れそうになるキハをサリャンが慌てて受け止めた。
*そして、天幕でのホゲと将軍達とのシーンですが、ドラマとほぼ同じですね。 ただ、ここでホゲが将軍を斬りつけた時に言ったセリフについてちょっとお話しますね。
ホゲが言ったセリフ「背中を向けるな、私の前で背中を見せるな」 ドラマも原作も同じかと思います(ノベライズのセリフはちょっとニュアンスが違っていました^^;)
ホゲに反旗を翻した将軍への怒りも当然あるでしょうが、位の高いものに背中を見せることへの無礼も含まれていたのでなはないかと。韓国ドラマでは時代劇だけでなく現代劇でも部屋から出て行く時は背中を見せないようにして出て行くシーンを何度か見たことがあります。背中を見せることはとても屈辱的な事なのではないのでしょうか? と思ったのですが、如何でしょう?
*そして、今回もスジニとチョロのシーンがあります(長いとは言わないでねk403さん^^;;)チョロも胸騒ぎがすると言うシーンはドラマも原作もありますが、スジニも胸騒ぎがします。相手は誰かな?全文アップです。
騒ぎを避けて暗闇で隠れていたスジニが用心して馬を引いて出てきたところに、少し離れたところで男に抱えられて馬に乗る女人を見た。たとえ全身を覆う黒いマントを着ていても暗い夜で顔をはっきりと見ることは出来なくても、スジニはその女人がマントの中に天地神堂の巫女服を着ているのが見えた。天地神堂の巫女が廃墟に成っている契丹の外地の村で、それも真夜中に護衛巫女でもない男と一緒に動いている事はおかしな事だった。すこし、近くに近づこうとした瞬間、馬に乗って追いかけている追跡兵士達がスジニと女人の間をかき分けて走り去った。
スジニが追跡兵士達がいなくなった事を確認して、女人がいた方にもう一度振り向いた時には既に視野からいなくなった後だった。女人が消えた方向をしばらく眺めていたスジニに矢が突き刺さった兵士達の悲鳴が聞こえてきた。スジニは悲鳴のする方に走って行った。追跡兵達は倒れた兵士達には気に掛けず、残りの脱走兵を追いかけて消えた。
スジニは倒れた兵士の傷の様子を見て、背中に刺さった矢を抜いた。チョロがスジニが置いた馬の手綱を掴みスジニに近づいた。 「ちょっと、クァンミ城主、そんな風に立っていないで、あそこで呻いている兵士の矢でも抜いてやってよ!」スジニとチョロは負傷した脱走兵達を部屋の中に移して応急処置をした。スジニが一息入れて少しでも休もうと壁に寄り添った。門の端で見守るように座っているチョロがスジニをまじまじと見つめた。スジニが閉じようとした目を又開けた。
「自尊心はないの?なんでそんなにずっとついてくるのか。もしかして、私に惚れた?」 チョロはスジニの冗談にも乗らず無愛想に言った。「お前を探して来いという命令を受けた」「ちっ、ものすごく昔、私にそんな風に言った人が居たんだ。あ~又思い出してしまったじゃない、、、」スジニはぶつぶつ言いながら、呻いている兵士に視線をやった。
ナンミン村で死にかけたスジニを救ってくれて以来、チョロはスジニがどこに行ってもついてきた。酒を飲むからお金を少し出せと言えば出してやり、賭博場に走っても躊躇うことなく追いかけた。だからといって話し相手にはならなかった。ただ、腕を組んだまま見守ることが全てだった。そうして既に何日目だったか、スジニは意地を張るのを止めた。
スジニが振り向いてチョロを眺めた。「私を捜し出して、その、、、、変な夢を見させてくれ助けてくれた事は分かっている。分かってこんな話しをするのは申し訳ないけど、私をそのまま行かせて。王様には嘘をついてよ。スジニを探せなかったと。どうも遠くに行ってしまったようだと」「お前、、、王様の恋人ではなかったのか?」 「あん?、、、、」スジニは王という言葉を聞くと胸がきゅんとなった。頭を横にして見たが、目頭が熱くなるのを抑えられなかった。 「忘れているのに、なんでそんなに何度も。多分、来世でそんな風になるかも知れない。死んだ後にも毎日毎日、強く願えばそのように成るかも知れない。」
チョロはスジニの心が理解できず眉間を寄せた。 「、、、、、罪を犯したのか?許してもらえないのか?」 スジニが涙を流しながら笑った。「分からないのに分かったふりしないで。許しを請うとこうしているんだから、、、ちょっと、城主、私の王様をちょっと頼むよ。私がこの契丹の地に来ているのは王様に会う為ではないよ。もっと遠くに、西の方に行き着くところまで遠くに行こうと来たんだから」スジニが涙を拭いた。
「あの方はどうかすると飛び出していくのを好まれるから、そんな時は今のようにそっとついて行ってやり、もし、お酒を飲もうと言ったら時々一緒に飲んでやって。あ~お酒の飲み方を知らなかったか。だったら少し習ってよ。そして、一日に一回は必ず笑わせてやって。そうしてくれたら私が来世ででも借りを返すから、じゃあ、来世で、、、」
スジニが話し終えると胸を掴んだ。「どうして、又、、、、」 スジニが首を振った。「いや、そうではない、誰か、、、誰か呼んでいるようだ。前にもこんな事が有った。ヨン家内の牢獄に捕まっている時、夢を見たんだけどその時と全く同じようね。いや、少し違うかな?胸の中がそわそわして熱い。何か分からないんだけど、今は夢の中でないから、それなのに、今回は近くで呼んでいるようなんだ。」 スジニは胸を落ち着かせてチョロの視線が自分にないのを見て言った。
「あ、ホント、私が折角、まじめに頼んでおきながら嘘だと思っているだろ?これは本当だから。理解出来ないようだけど、、、、」 「いや、理解する。さっきから私もものすごく不安なのだ。そんなに遠くでないところなのに」「何のこと?」「危険なようだ」「誰が?もしかして王様?」 チョロがそっと頷いた。「すごく危険なのか?」 「分からない。だが、早く行かねばならない。本当に一緒に行かないのか?」
談徳が危険だという言葉にスジニの心が揺れた。しかし、今、スジニの心を縛り強く呼んでいる人は談徳ではなかった。ヨン氏宅の牢獄で捕らえられていたとき、そして、時々危急な情況に置かれていた時に、夢の中に出てくる女人が夢でない情況で現れるのは初めてだった。 「うん、行かない。さっき言った事は必ず伝えて。そして、来世で会おう」 スジニは心がもっと揺れる前にはたいて立った。家を出て何かに引っ張られるように倒れそうな民家の間を歩いて行った。
*スジニがチョロと別れてキハを探しだし、キハの苦しむ様子に動揺して手を握ってやるシーンもドラマと同じです。
*そして、最後はヨン・ガリョの死を知った談徳、倒れそうになる談徳、書き出した原作の部分は次回の22話の部分も少し描写されています(コ・ウチュンとのやり取りなど)それと談徳の「ビョウキ=クセ^^;」が出るシーンもありましたので,そのままアップしました。ご了承下さいませ~
太王軍はホゲ軍の北側を通り東に移動中だった。しかし、動く理由はホゲ軍の混乱を引き起こす為の二ヶ団の兵力だけ、実際、談徳の本陣は西北側の一地点で攻撃時期をうかがい待っていた。「ヨン大家が、、、、死んだと?」 ヒョンゴは重大な時に伝書鳩を乗せてきた悲報を伝えて顔が暗くなった。 「はい、自害したそうです。それだけではありません。ヨン大家が死ぬ前に神器を守っていたコムル弟子達を殺して密室に保管していた青龍と朱雀の神器を盗んだという事です。」
談徳は本当に主が誰か分からない朱雀の神器と主も持ってあるかない青龍の神器を無くした事よりもヨン・ガリョの死が残念だった。たとえ息子を王にさせるため談徳を殺そうとしても、叔母のヨン夫人の自害に続きヨン・ガリョの自害が自分のせいだという思いがした。結局、高句麗は最高の管理者を失ったのだった。
すこし言葉を続けられなかった談徳がコ・ウチュンに現在の戦況をもう一度確認した。 「三団と四団は指示通り移動していますか?」コ・ウチュンが答えた。 「はい、陛下」「脱走兵達は?」「その数が段々増えています。最初は兵士個々人だったが、今は軍単位で一緒に移動し合流している途中です」 「戻ってきた兵士達の数はどれくらいになりますか?」 「一旦、後陣に回している最中なので正確にはわかりませんが、概算で8千を超えて居るようです。この程度になればホゲ軍内部に内紛が起こったと言う事出来ます」
「8千とは、、、あちらからここまで来る時間を考えるとホゲ軍の兵力は一万程度減ったと見ることが出来るでしょう。だからと言って今、全面戦を起こせば未だ両方に被害が少なくないです。全員が血を分けた高句麗の兄弟達だから無事な血を流さねばならないでしょう」ヒョンゴが談徳の左側に立って言った。 「余り長く待ってばかりできません。私たちだけなら朝まで待てば血一滴流さない事は出来ますが、あの南方にアティラが両目で窺っていますから。数が適当に減ったと思えば直接、ヨン将軍の首を取るために事を起こすかも知れません。」
談徳が考えを整理するという意味で手にしていた刀の握りを空いた手のひらで叩いた。 「やはり、そうでしょうね?その場では我々に任せると言ったが、、、、」 「今、さっと部族を連合した者達です。首長だと呼び頭を選んだとは言え、いつ突発行動をするかもしれません。その上、アティラがどれだけ忍耐力がある者なのか、我々は知らないではないですか?更に一つ心配な事は、、、、仮に今、我々が攻撃をすれば仰ったように我々側の被害も少なく有りません。これは本当に、出ていくのも、そうでないのも難しいのでどうすればよいのか、、、」
フッケは太王の命令に逆らい反乱軍になったホゲの首を契丹に渡す事がそんなに大したことではないと言いたかったが、アティラに見せた談徳の至って厳しい態度に喉まで出てきた言葉を呑み込んだ。
ついに談徳が最終的な判断を下した。 「ホゲ軍内部で反乱が起こったなら、時間が過ぎるほど内部の渦は押さえられなく大きくなるはずです。指揮官の選択によって何ともしようのないホゲについている兵士達も戦意を喪失し自ら戦闘に荷担しなくなるでしょう。それでも忠心でホゲについている兵士達は少数に過ぎないはずです。問題はホゲの首を狙う契丹の為に我々にあまり時間がないという事です」
談徳は少し言葉を止めた。周囲にいた人たちが皆、息を殺して談徳をみつめ次の言葉を待った。「私が行ってホゲと談判をつけてきます。」 談徳の最後の言葉に皆がびっくりした。ヒョンゴがその言葉だけは言って欲しくないと願っていたというように直ぐに低いため息をつきながら言った。 「どうか又一人で行くというお言葉だけは仰らないで下さい。」 談徳が返事をしようとするや、コ・ウチュンが談徳の言葉を遮った。 「どうして又、このようになさいますか?二度となさならないと仰ったではないですか?」
ヒョンゴが今回は我慢が出来ないというように続けた。 「もし、今回も1人で飛んで行かれると言うのでしたら、私はこんな先生の役割は辞めます。忠言も諫言も足りず進言まで申し上げてもお聞きになって頂けないなら、参謀は何で、先生は又何の役に立つというのでしょうか?」 談徳はヒョンゴとコ・ウチュンを見て心配するなと言うような笑みを浮かべた。 「今回は違います。ホゲは私と幼少の頃から一緒に過ごしてきた兄弟です。たとえ、今はお互いの胸に槍を向ける間柄に成ってしまったが、命を取るにしても私の手で取らねばならないでしょう。契丹人の手に任せることは」
急に談徳の顔から笑みが消えた。談徳は息が詰まり目の前が暗くなって中心を失って倒れそうになった。コ・ウチュンが直ぐに駆け寄り談徳の体を抱いた。 「陛下!」ヒョンゴが談徳の脈を取った。 「どうですか?参謀。どこが良くないのでしょうか?」 「これはおかしいです。血の流れは正常なのに脈が不規則で呼吸も荒いです。」
今回の原作本との比較、楽しんで頂けました?^^v
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