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*JOONといっしょ*
*JOONといっしょ*(https://club.brokore.com/0404)
    *★☆★ペ・ヨンジュンさんをはじめ、いろんな話題で井戸端会議しちゃいましょう。楽しい仲間が、待っています。★☆★
サークルオーナー: ★joon | サークルタイプ: メンバー制 | メンバー数: 629 | 開設:2005.05.16 | ランキング:22(14749)| 訪問者:2660893/3006715
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図書室
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No 8 HIT数 483
日付 2005/08/11 ハンドルネーム Marinche
タイトル エルマ 第一章 ~ 再会 Ⅰ
本文 お久しぶりでございます。

ヨンジュンssi来日とスペインのヨン友一時帰国がもしかしたら同じ日に!?
そんなことから、スペイン経由の隠密来日編を書こうと思いましが、
考えているうちに全く違ったキャラになってしまいました。

でも、もちろん頭の中にあるのはヨンジュンssi…。
彼が演じる勇俊第3弾は、前2作ともまるっきり違いますが、
よろしかったらお付き合いください。






     ( Ⅰ )




「エルマ、お願いがあるんだ…」

深い眠りの底にいたエルマは、サイドテーブルの上の受話器にどうにか手を伸ばし、
誰かの声を聞いたが現実に戻れずこう言った。
「いやよ!」

受話器を戻してから無理やり薄目を開けると、遮光カーテンの端から光が漏れているのが見える。
時計の針は、両方とも上の方を指しているようだ。
明け方に寝たとは言え、そろそろ起きてもいいくらいの時間だと思い、
疲れた身体をしぶしぶ起こした。
少しぼおっとしていると、今聞いた声が思い出された。


誰からの電話だったのかしら…
着歴を見ると見覚えのある番号が液晶に現れた。

いまさら何の用?
そうは思ったが、やはり掛けずにはいられない。
返信ボタンを押して深呼吸をしていると、受話器の向こうから懐かしい声がきこえた。

「エルマ!よかった、お願いを聞いてもらえるかい?」

ああ、やはり彼の声は私を揺さぶる。
でも、すんなり聞いてあげる訳にはいかないわ。
「電話が鳴ったことしか覚えていなかったから、掛け直しただけよ。
 あなたのお願いが聞けるわけ無いでしょ。」

「あの時は、あれしか方法が無かったんだ…。
 すまなかったと思っているよ。とりあえず、話だけでも聞いてくれないか?」

「言ってみなさいよ…」
別れた彼氏のお願いを聞いてあげるなんて、私も随分優しいじゃない…。
エルマは悔しさも含め、ぞんざいに言った。

「ダンスパーティーに招待されたんだがパートナーがいない。
 王子も出席する正式な席だから、断るわけにはいかないんだよ。
 君にお願いするしかないだろ?」

「新しい彼女はいないの?
 それか、一人で行ったら?あなたとなら、誰もが踊りたがるでしょ。」

「新しい彼女なんて、いるわけ無いじゃないか…。」

確かにキライで別れた訳ではなかったけれど、あれからもう一年が経つ。
また振り回されて、さようならをするの…?
「暫く考えさせて。
 やっと気持ちの整理をつけたのに、また振り回されるのは真っ平よ。
 いえ、もうあなたのことはなんとも思っていないわ。
 ただ、お願いを聞いてまだ気があると思われるのが心外だということ!」

「…振り回すつもりは無い…。
 君からさよならの手紙を貰った僕だって、やっと気持ちの整理をつけたんだ…。
 ただ、本当に急に決まったことで困っている…。」

「…分かったわ、付き合ってあげるわよ。その代わり、ドレスは買っていただくわ。」
散財させるくらいしか思いつかなかったのは悔しいが、それはまた後で考えよう。
買い物と夕食の約束をして、エルマはベッドを降りた。
 


カーテンを開けると夏の日差しが容赦なく差し込んでくる。
冷蔵庫からコントレックスのボトルを出してグラスに注ぎ、一気に飲み干した。
シャワーで眠気を追い出し、ドライヤーで髪を乾かしながら新聞に目を向けると、
明日の晩のパーティーの記事が載っていた。

勇俊は家柄もさることながら、事業者としても華々しい活躍をしている。
でも、その行動には謎が多く、一年前一通の手紙を残してここスペインを離れた。
なぜまた今パーティーの招待状を手にしているのか疑問は残るが、高鳴る胸は嘘をつけない。
エルマはメイクアップボックスの引き出しの奥から、もう暗記してしまったその手紙を出して、
勇俊の優しい文字を見つめた。

   「エルマ、事情があってアルゼンチンへ行く事になった。
   せっかく君の講師の仕事が順調なので、一人で行くよ。
   できれば待っていてほしいが、いつ帰れるかわからない。
   でも、嫌いになったわけじゃないことと、
   別れたくないと思っていることは信じていてほしい。」

信じたくても謎の多い勇俊の行動は、いつもエルマを混乱させた。
いつ帰れるかわからない人をどうやって待てばいいのか…。
エルマが勇俊に送ったのは…、別れのひと言だった。


コーヒーをお気に入りのヘレンドのカップに注ぐと、強い香りが更に記憶を刺激した。
思わず見回した部屋の中には、いたるところに勇俊の影が見える。


出会った瞬間からおそらく恋に落ちていたふたり…。
新しく開いたオフィスで働きながら、
大学のサマースクールでスペイン語を勉強しようとしていた勇俊は、
思うようにはかどらない勉強の補習を殆どこの部屋で受けていた。

賢い彼の勉強がはかどらないなんて、嘘。
あれだけ自由に時間を使っていた彼、
わざと授業の時間に用事を作って、私に泣きついていた。
そのくせマスターコースの課題で苦しむ私を、難なく助けてくれる。


…冷めてしまったコーヒーを一口飲み、
引き出しの奥の写真を探し、そっと指で輪郭をなぞった…。


でも、電話での会話には細心の注意を払ったり、
突然の出張には何度も約束を破られた。
軽く扱われているとは微塵も思わなかったけれど、
彼が何者か分からない不安に、神経は磨り減った…。



もう、やり直す事は出来ない…。
エルマはそう心に固く誓い、写真と手紙を引き出しの奥に戻した。







                                    つづく




 
Marinche
feelingさん、お話読んでくれてありがとう。あのお顔、あのお声・・・グラッときちゃいますよね(^^;) 2005/08/18 10:30
feeling
それに加えて、あの素敵なお顔ですから・・・エルマの気持ちよ~く分かります♡ 2005/08/18 08:19
feeling
謎の多い勇俊・・・危険な香りのする男性は、ダメだと分かっていても気になるんですよね♪ 2005/08/18 08:17
feeling
Marincheさん、こんにちは♪こちらでも、お話拝読できて嬉しいです。 2005/08/18 08:13
Marinche
目一杯この先を想像しておいてくださいませ(*^_^*) 2005/08/13 23:37
Marinche
楓花ちゃん、たくさん想いを書いてくれてありがとう。R指定がない?ホント?冬ソナの番外編ぐらいのは出てきます。OKかな? 2005/08/13 23:33
Marinche
cat402さん、エルマの心の動き、とっても気をつけて書いています。楽しんでいただけたら嬉しいです。 2005/08/13 23:31
楓花
次は、どうなるんだろう、って想像するのも楽しいので、もったいないから次は明日読まさせていただきます♪ 2005/08/13 13:44
楓花
ちょっとずーずーしいですが、エルマを自分に置き換えて読んでます。これからの、お話楽しみです。 2005/08/13 13:38
楓花
勇俊だけは、すぐにYJさんが浮かんできちゃいましたけど^^。エルマは、どんな女性なんだろう?って想像するのも楽しいです。 2005/08/13 13:35
楓花
Marincheさんの描写は、とても丁寧で読みやすく今回も読んでいて、その場面が浮かんでくるようでした。 2005/08/13 13:31
楓花
今回は、ちょっと長いお休みでしたね、久しぶりのお話に新鮮な気持ちで読まさせていただきました。 2005/08/13 13:27
楓花
R指定のない、Marincheさんの小説は、joonに関して、お子茶まの私には安心して読むことができます 2005/08/13 13:25
楓花
Marincheさんの書いた冬のソナタのその後・・にとっぷりはまってしまった私は、Marincheワールドから抜け出せません。 2005/08/13 13:21
cat402
marincheさん、これからどうなるのかしら~?謎めいてる勇俊に、エルマの心の動き(ドキドキ)にこれからの展開が、楽しみです。 2005/08/13 12:07
Marinche
オモ!ペイブメントさんもですか?お互い頑張りましょう♪ 蒼い月…う~ん、想像しちゃいます~(*^_^*) 2005/08/12 23:12
ペイブメント
ここでもステキなお話がまた、拝見できると思うと嬉しいです。展開を楽しみにしてま~す(^^) 2005/08/12 21:23
ペイブメント
お久しぶりです。私も彼本人を主人公にした作品「蒼い月」を描いてます。 2005/08/12 21:22
Marinche
ぷうすけさん、未練、たらたらですぅ~(^^;) 2005/08/12 13:17
ぷうすけ
JOONの声が受話器から、聞こえてきたら飛び起きちゃうよ。エルマは、勇俊に未練があるのね~。 2005/08/12 11:53
Marinche
はなびさん、お久しぶりです♪私もあの声を耳元で聞きたいです~! 2005/08/12 09:42
Marinche
★joonさん、夏バテですか?気をつけてくださいね。確かに、普通の男性として付き合ってくれる素敵な女性、見つけてほしいです(>_<) 2005/08/12 09:33
はなび
Marincheさん、お久しぶりです。またステキなお話が聞けるのですね。楽しみにしています。あの声を耳元で聞きたい・・・ 2005/08/12 09:27
★joon
ペ・ヨンジュンと、気づかずに、普通の男性として付き合ってくれるいい子が、欲しいだろうなぁ・・・ 2005/08/12 08:27
★joon
ココまで、読んで・・・エルマは、勇俊=ペ・ヨンジュンと、気がついてないのかな^^的外れ(笑) 2005/08/12 08:26
★joon
Marincheさん、ありがとう!昨日は、しんどくて、ココに来れなかった。今朝、気がつきました。 2005/08/12 08:24
Marinche
私もドキドキしながら書いてます。お楽しみにね^^ akatuki58さん、ひとめで恋に落ちたふたりが再会…どうなるのでしょう~(#^_^#) 2005/08/12 06:36
Marinche
あの声が耳元で「…yumomo、お願いだ!」…(#^_^#)ですよね~ kyonsonataさん、オヒサです~! 2005/08/12 06:33
akatuki58
Marincheさん 出会った瞬間から恋に落ちていたふたり。。。勇俊の手紙を大切にしまっておくエルマ。。。続きが楽しみです。 2005/08/12 00:31
kyonsonata
Marincheさん、勇俊にまた逢えて嬉しいです!どんな展開になるのかたのしみ~です☆ 2005/08/12 00:07
yumomo
あの声が耳元で。。。プルプル・・・思っただけで。。。うふふ・・・続きがたのしみですぅぅ♪ 2005/08/11 23:59
Marinche
keithさん、楽しんでいただけるよう頑張りますぅ~♪nonakoさん、そう、あの声は反則!絶対負けちゃう(^^;) 2005/08/11 23:22
nonako
謎の多いjoonね。でも、あの声で電話かけられたらドキ!ってしちゃうわね。反則! 2005/08/11 23:17
keith
Marincheさん、こんばんわ!また楽しみが一つ出来ました^^勇俊の掴みどころの無い展開がワクワクしますね! 2005/08/11 23:05
Marinche
ぴかちゅさん、お久しぶりです。早速読んでくれてありがとう^^ あの声で何か言われたら「はいはい~♪」って答えるしかない! 2005/08/11 22:48
ぴかちゅ
Mrincheさんお久しゅうございます!今度の勇俊は何者?やはり彼の声はエルマをも揺さぶるのね。分かるよエルマ。続きお願いしま~す! 2005/08/11 22:35
 
 

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