【韓流エンタメ】 インタラクティブメディアミックス 孫一亨社長インタビュー
《ダウンロード配信で「すそ野広げたい」》
韓流ファンならたいてい、この人を知っている。孫一亨(ソン・イルヒョン)インタラクティブメディアミックス(imx)社長。韓国ドラマを日本で最初にネット配信し、昨年末までぺ・ヨンジュンの日本でのマネジメントを担当していた。新規事業に乗り出した彼に過去と未来を聞いた。
■「韓流」ブームの火付け役
1993年から99年まで日本に留学して会社勤めをしていた。「あのころ日本で韓国の映像が見られるのはニュースだけでした。それもデモとか、政治や経済の極端な内容ばかり。ほんの10年前のことです」
韓国の本当の姿を伝えたいと思って帰国。「そしたらインターネットが普及していてテレビ局がドラマのネット配信を始め、そのクオリティーも高かった。民主化後、国の後押しで優秀な人材が映画産業に入ってくるようになったんです。ドラマなら、家族一緒にご飯を食べたり、親に叱(しか)られたりする現実に近い韓国が見せられると思いました」。
再び日本に渡り、テストサービスを経て会社をつくり、2002年春から複数のサイトで韓国ドラマ「秋の童話」と「イブのすべて」の動画配信を始めた。日本ではADSL(非対称デジタル加入者線)が出始めたころだ。会社に中高年の女性から電話で問い合わせが相次いだ。「おもしろいって聞いてパソコン買ったけど番組見れないわよ」「いや、ネットでつなぐんです」「電話回線?」「そうなんですけど、別の契約が必要で」「じゃ申し込むわ」。動画配信普及のためにNTTと代理店契約もした。
■寝る間もない日々
ブームの前髪はすぐそこまで迫っていた。2003年にぺ・ヨンジュンが主演した「ホテリアー」を配信したら「本人にどうしても会いたい」とメールが殺到。「それならファンをお連れしようと。でも当時は彼の顔も知らないし、訪ねていったら事務所もなくて」。マネジャーを通じて交渉を開始している間に「冬のソナタ」の放映がNHKBS2で始まった。「半年にわたる話し合いの最後に1000人ならやる、といわれて募集したら2週間もしないでお客さんが集まりました」
いまではファンの伝説になっている「ホテリアー」ロケ地ツアーである。直前に北朝鮮のテポドンミサイル発射事件があって実際の参加者は約900人だったが、3時間以上かけて全員と記念撮影、握手をして相手の名前入りのサインを配った。「皆さん感動してくれたんですが、当人が一番驚いた」。自分より年上の外国人女性が大勢やってきて、みんな目がハート形になっている! 「次は日本でやってみたいと」
それが2004年4月4日だ。羽田空港に5000人が出迎え、翌4日には渋谷公会堂(当時)を2000人超のファンが取り巻き、700人を超す報道陣が押しかけた。ホテリアーのDVDは15万本以上も売れ、会社の2005年6月期決算は63億円の連結売上高と10億円の純利益を計上。「2、3年は睡眠時間が足りませんでしたね」
■「日本でもリアルタイムで」
怒涛(どとう)の日々が去ったいま、彼は思う。「特定のタレントさんが好きでファンになる。ありがたいことですが、その方たちだけしか市場がないというのは普通ではない。もっと裾野を広げないと。他にも良質で面白いコンテンツがあるのですから」
この夏から韓国の国営放送局KBSの番組を丸ごとダウンロード配信するサービスを始めた。「視聴者は今まで、ドラマごとに1本ずつ契約して視聴していましたが、このサービスは視聴期間中ならドラマでも、音楽やバラエティー番組でも、いつでも好きなときに、自由に番組を選んで見ることができます」
目下の年商は30億円とピーク時から半減したが、これからデータ配信事業に注力して現在数千人レベルの新サービス「KBSダウンロードモール」のユーザーを2年後には10万人規模に増やしたい。「いま韓国で放映されている番組が日本で放映されるのは早くて6カ月後ですが、リアルタイムで見れるようにしたいんです。そのためにも面白い番組をつくってほしい。アジア人は感性が似ている。良い内容なら必ず受け入れられるはずです」
韓流ブームの火付け役はいま、日本にビデオ・オン・デマンドを定着させようと奮闘している。 (文・写真:早坂礼子/SANKEI EXPRESS)
◇ ■ソン・イルヒョン 1970年9月24日生まれ。早大文学部演劇専修卒。イベント会社、NHKソウル支局を経て、2001年11月imxを設立。家族はタイ人の夫人とフレンチブルドックのバルゲ。「孫の日記」と題したブログにも大勢の愛読者がいる。目下、ワインに凝っていて自宅に3台、オフィスに1台ワインセラーがある。身長178センチ、体重は「たぶん87キロ」。血液型A型。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/television/186491/#izaRelNews
【けんちゃなよ通信】自宅近くの農地を借りて週末は野菜栽培に精を出している。「エゴマに大根、白菜など。でも畑仕事は変な筋肉がつきますね」(インタラクティブメディアミックス社長の孫一亨さん、早坂礼子撮影)
http://www.iza.ne.jp/news/newsphoto/slideshow/all/all/date/121069/
いや~【けんちゃなよ通信】ですか? このネーミングに笑いました。 私は、この記事を読んで、あっ!ソンソンは、大きな次なる ステップを踏み出したんだなぁ~って思いました。
リアルタイムで見る楽しみは、テサギの時知りました。 言葉わからんちんですが・・・。
そして思った。ワインセラーがあるんだぁ・・・3つも! でも3台ってことは、コンパクトなんかな? それでも、庶民of庶民とは、違うんだと思った。
よっ!社長~~!!
失礼いたしました。m(_)m
★joon。
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