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OFFICE K&T IZM CLUB
OFFICE K&T IZM CLUB(https://club.brokore.com/izmclub)
Hotelierが好きで ドンヒョクに落ちて DONGHYUK  IZM が好きな方 一緒に遊ぼう\(^○^)/
サークルオーナー: tomtommama | サークルタイプ: 公開 | メンバー数: 335 | 開設:2006.11.13 | ランキング:30(12728)| 訪問者:3832162/4675788
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こいびと
2005.10~2006.3まで連載した【こいびと】はホテリアー本編でアメリカに帰るドンヒョクについて行かなかったジニョンと彼が再会するまでの隙間ストーリーです^^
No 26 HIT数 7715
日付 2007/07/14 ハンドルネーム kurumi☆
タイトル こいびと 17.return(報酬) 前編
本文
     














             collage & music by tomtommama

                story by kurumi










 
あの日・・・
僕は秘かに彼女を追っていた・・・


今回僕に与えられた・・・ターゲット・・・

     ソ・ジニョン・・・


その一週間程前に僕はやっと、彼女の住むアパートの
同じ階の住人とのコンタクトに成功し
僕の依頼人からの高額な報酬を交換条件に、
上手くその部屋を譲り受けていた

僕が彼女に接触することができるのは
彼女が勤めるソウルホテルを出た後だけ・・・

出会うチャンスは自ら作らなければならない


  あの日・・・少し小雨混じりのあの日・・・
  夕方ホテルを出た所からずっと
  僕はあなたを追っていた

  あなたが買い物のために入ったストアの前で
  僕は雨音を傘に受けながらあなたを待っていた

  雨の勢いが増してきた時、ガラス張りの店の奥に
  あなたが丁度レジを通るのが見えると
  僕はとっさに持っていた傘をゴミ箱に捨てた

  小さな買い物袋を腕に提げて店を出て来たあなたが
  店の軒先で困った顔をした僕に案の定声を掛けてくれた

        宜しかったら
        この傘をどうぞ・・・
        お返し下さらなくても結構ですので・・


  あなたとひとつの傘に入ることができれば
  あなたに近づくきっかけを作れる・・・
  そう考えていた僕にとって、
  あなたが予備の傘を持っていたことは想定外だったが・・・

        あの、ありがとうござ・・・あ・・

  僕のお礼の言葉もそこそこに聞いて
  あなたは僕の前から急いで立ち去った

  僕はこのチャンスを逃すまいと慌ててあなたの後を追った


        どうして付けてくるの!

  突然大きな声であなたが僕に振り向いた


  あなたは本気で怒っていた
  怒ったあなたのあまりの美しさに、その時・・・
  僕の中に衝撃が走ったんだ

  恐らくきっと・・その時からだ・・・
     僕があなたを単なるターゲットとして見られなくなったのは・・・

   それからというものあなたの行動全てが
  僕の心を掴んで離さなくなった

  事前に手に入れてあったあなたのシフト表から予測して
   あなたがアパートを出る頃には僕は外で
  何気なく待ち受けていた

  早朝出会うあなたは、まるで化粧っけが無くて
  かなり幼く見えた
  愛くるしい笑顔が・・・本当に可愛かった・・・


  ホテルの先にある駅まで歩いて行く所だと言う
  僕の言葉を信じて

       じゃあ、ホテルまでご一緒ですね、

  と一緒に歩いてくれた


  毎日のように・・・朝も昼も夜も・・・
  僕はあなたのサイクルで動いていた・・・
  時にはホテル近くから・・・時にはストアの中で・・・

  時にはアパートのエントランス付近で・・・

  決して怪しまれないように、声を掛ける場所と
  タイミングにも気を遣った

  また時には、一言も声を掛けることなく
  後をつけるだけの時もあった

  そんな時、僕は特に興奮を覚えた
  無防備なあなたの横顔があまりに魅惑的で
  抱きしめたい衝動に駆られていたからだ・・・

  あなたといると・・・あなたを見ていると・・・
  自分が今、何の仕事をしているのかわからなくなった

  僕はいつしか、あなたに出会う時間を
  心待ちにするようになっていたんだ

  僕にとって、あなたと接する時間が・・・
  あなたを見つめる時間が・・・
  何よりも愛しく感じられるようになっていた・・・

  ところが、最近あなたはホテルにいる時間が長くなったようで、
  会えない日が多くなっていた・・・
  だから、今日こそはと・・ホテルへ出向いた

  ホテルに行けばきっとあなたに会える・・・
  そんな気がして・・・

  でも・・・怒らせてしまったんだね・・・ジニョンssi・・・
  あなたの愛する人をつい、悪く言ってしまった・・・

  あなたの屈託の無い笑顔を見られるだけで
  幸せを感じていたのに・・・
  僕の言葉があなたの笑顔を怒りに変えた

  僕はあなたとの大切な時間を失ってしまった・・・

  しかしジニョンssi・・・僕は・・・
  決してターゲットを取り逃がさない・・・


      あなたを・・・逃がさない・・・


 


    「ソウルとの連絡は?」

    「はい・・逐一・・・抜かりありません・・・
     こちらの指示があればいつでも動ける
     位置にいます・・・」

    「ジュニアとアポを取れ・・・
     フランク・シンにも必ずご同席を願うと伝えろ・・」

    「かしこまりました」


    


    「ジュニア・・・どういうことでしょうか・・・
     今回の件、私は承服できない・・・
     あなたともあろう方が昔からの・・・
     あなたの父上からしたら、私の父は恩人と聞いていた・・・
     その父上が亡くなられたからと言って・・・
     是非お聞かせ願いたい・・・
     そのあなたの言葉を持って、病床の父の元へ
     報告に行かせていただく・・・」

    「恩義は当然感じているよ・・・スティーブ・・・」

    「だったら!」

    「だから!・・だから、実行した・・・
     君の父上のために・・・」

    「何を言ってる・・・」

    「調べたんだよ・・業績も含めたそちらの実情・・
     君の手腕・・今後の展望・・いろいろ、とね・・・
     その上で、このままにしていたら、いずれ近い内に
     会社は消滅する危機を迎える・・・
     そういう答えが出た」

    「とんだお笑い種だ・・・
     何もかもそこにいる奴の入れ知恵だろ?
     きっと、有りもしないことを並べ立てて、
     あなたをそそのかしたに違いない!」

スティーブが矛先をリチャードの横で
ひたすら黙して語らないドンヒョクに向けた
ドンヒョクは、時折軽く笑みを浮かべるものの、
決して口を開こうとはしなかった

一連の交渉ごとは全てリチャードの役目としていたドンヒョクは、
幾多の交渉時にも一切顔を見せなかった

しかし今回は、スティーブのたっての要請で
同席を求められ仕方なく席には付いたものの、
やはり不必要な発言をしないことは終始一貫していた


    「そうだろうか・・・君は何一つ危惧を覚えなかったかい?
     君に代が代わったら・・・尚更だ・・・
     はっきり言って君はその器じゃない

     心配することはない・・・会長には・・・先日
     私から報告してきたよ・・・
     会長もご心配なさっていらした・・・
     君に代表の座を譲るおつもりもないらしい・・
     私も同意見です、とお答えしてきた
     会長は君の今後のことも私に一任されたよ・・・」

    「父が?そんなことを?・・・ジュニア・・・
     まさか父が体が弱っていることに付けこんだのか・・」

    「スティーブ・・・
     私が会長にそんなことをすると
     本気で思っているのか」

リチャードの目は仕事とは関係無く、
昔馴染みに向ける哀れみに満ちていた
その彼のまなざしがスティーブの心を揺さぶるものの
彼の中には未だドンヒョクに対する憤然とした思いが
拭いきれていなかった

スティーブはリチャードを振りきるかのように
ドンヒョクを鋭い目で睨んだ
ドンヒョクは彼の敵意に決して怯むことなく
厳しい視線を返していた

    「フランク!君も大したものだな・・・
     私の仕事に関わったらどうなるか!
     最初に忠告したはずだが?
     お忘れかな?」

    「さあ、忘れました・・・」

言葉こそ柔らかいものの、
スティーブに向けるドンヒョクの厳しい目は鋭く光っていた

     「・・・・・・・」

     「スティーブ・・・脅しは止めなさい・・・
      父上がお嘆きになる・・・

      さて・・本題に入ろう・・・
      会社の運営に関しては・・・
      資金面は一切を私の方で責任を負う、
      経営におけるコンサルトはフランクが
      全面的にフォローに入る

      役員には少し減収を願うが、
      希望すればそのままの役職で残ってくれて構わない
      社員に関しては減収もリストラも行わない、
      そのまま残す・・・

      それから、我が社からは役員は入れない・・
      今まで通りの体制でいい
      但し、今後経営陣はフランクの指導を受けてもらう・・
      それが条件だ・・・」

     「・・・・それだけ?」

     「それだけ?・・・果たしてそれだけ、と言えるかな?
      フランクの指導はかなり厳しいよ・・・
      うちもそれで、今、痛い目にあってる・・・」

     「何故・・・潰すんじゃないのか・・・会社を・・」

     「誰が潰すと言った・・・」
 
     「今までフランク・シンが覇者となった仕事は、
      敗者は徹底的に潰された
      会社の資産はもちろん・・
      個人資産に至るまで決して見逃さない・・・
      用意周到に調べられ、少しの誤魔化しすら許さない・・
      それがあいつのやり方だ
      私はそれをいくつも見てきたんだ・・・
      いったい他にどんな魂胆があるんだ」

     「フランク・・・君、そんなに酷い仕事を?」

リチャードがドンヒョクに顔を近づけて、冗談っぽく小声で言った

     「・・・・否定はしません・・・」

ドンヒョクは苦笑して同じく小声で答えた


     「スティーブ・・・あ、その・・魂胆・・ではないが・・・
      もうひとつ大事なことが・・・
      今後一切、韓国ソウルホテルに構わないこと・・・
      そうだね、フランク」

リチャードがドンヒョクに向かって確認をすると
ドンヒョクは軽く頷き、そのまま顔を上げてスティーブに
また鋭い視線を向けた


     「・・・・・・それで、あなた達に何の得があるんだ・・・」

スティーブは視線をドンヒョクから逃げるように逸らして、
弱々しく問いかけた

     「あるよ・・・これから我々は、
      全米に向けて大規模なマーケット拡大に力を入れる
      その一端を君達の会社にもSHグループにも担ってもらう・・・
      力を合わせれば大きな仕事にも繋がる・・・
      そう思わないかい?
      もちろんそれは君次第だが・・・」

     「・・・・・・・」






     「これで、スティーブはソウルホテルやジニョンssiに
      手を出さないと思うか」

     「ああ、多分・・・ここで、何かやらかしたら、
      スティーブはもう終わりだ
      そこまでバカじゃないだろ・・・
      自分の会社も助かり、更に拡大もする・・・
      これ以上のことはないだろう・・・・
      しばらく様子を見て・・・
      ミンアにはソウルを引き上げさせろ」

     「・・・・・・」

レオが何やら言いたげにドンヒョクの顔を伺っていた

     「ん?」

     「ボス・・・本当に変ったな・・・
      確かに人は敵に回すより、味方につける方が得がある・・・
      人情から生まれるものは大きいからな・・・
      人情・・・しかし、それは・・・
      お前の辞書には決して存在しない言葉・・・
      そう思っていた・・・」

ドンヒョクはレオのその言葉に口の端で笑って答えた

     「改訂されたか?・・・」

     「はは・・そうか・・・改訂ね・・・
      それで・・・ボディーガードはどうする」

     「契約は?」

     「韓国は今月いっぱい・・・かなり優秀な男らしいので
      そのままこっちで雇うことにした・・・」

     「うちで?何の為に?ボディーガードなんて・・・」

     「いや、彼はボディーガードはアルバイトらしい・・・
      もともとM&A志願だ・・・ミンアの強い推薦なんでね・・・」

     「バイト?・・・レオ・・・」

もちろん、その男がM&A志願だということなんてどうでもいい・・
そんなことよりも、ドンヒョクの気に障ったのは
レオがジニョンのことをバイトごときに任せたということだった

     「心配するな・・
      バイトといっても、経験は豊富という話だ・・
      腕もかなり立つらしい」






           ・・・「・・・・・・・・!」・・・




























































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tomtommama
できる大人の男リチャードも大好きです。 けれどFrank、スティーブを敵をつぶさずに内につけることを考えたのね。ほんとうに変わったわね^^ 2011/12/04 15:35
ヨンkiss
スティーブとジュニアの件はドンヒョクの計らいで一件落着のようですね。ドンヒョクは何処にいてもジニョンの事が気掛かりなんですね。ボディーガード付だもの。"^_^" 2007/07/15 13:14
フック
スチィーブとジュニアのやりとり、それを見つめる鋭い眼差しのフランク。何度読んでも緊張し、引き込まれます。背景のドンヒョクは、横顔大好きな私のツボ中のツボ!!!!!! 2007/07/15 08:10
mf1117
ドンヒョクの真剣な眼差し・・・凄くいいです。何度も読んだ・・・はず・・・でも引きずり込まれて行くの・・・ 2007/07/14 22:29
ボニボニ
読み始めて、あれ?これ今日上がったの?って考えこんでしまった。ぷぷぷ・・そうでした。16読んでから先が気になってサファイアにいったんだった。この音楽いいですね。滑らかな様でどこか危うい。 2007/07/14 16:29
Lusieta
びっくりしたぁ~~!なんか、さっきより怖くなってるよ、ドンヒョク・・・・ 2007/07/14 01:10
mari181818
あれっ、また来たら違う表情のドンヒョクが・・・ 一粒で二度おいしい、そんな気分です(^^♪  2007/07/14 00:49
kurumi☆
シータちゃん、最後に選択した背景を間違って入れてました^^;本当のドンヒョクの表情はこっちです^^ 2007/07/14 00:41
Lusieta
ジニョンが思いがけず自分の気持ちに気づいているちょうどその頃、ドンヒョクはこんな表情で、最後のつめをジニョンのために押さえていたのかな。この真剣なまなざしがすごくステキです、tomさん! 2007/07/14 00:37
Lusieta
もう何度も何度も読んでるけど、読むたびに一つ前、その一つ前と読み返したり、このあとが気になって読みに行ってしまったり・・・。そういう気持ちにさせてえしまう不思議な物語。 2007/07/14 00:34
Lusieta
今日はね、ほんとにほんとに公私共にいろんなことが一段落してゆっくり時間がとれる嬉しい週末なんです♪だから延々とK&Tにいます。こんな日にお誕生日でありがとう♪ なんてお礼をいいたくなる私(笑) 2007/07/14 00:32
 
 

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